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新しいことに挑戦できる組織力を整える

アシスト 代表取締役社長

大塚辰男

取材・文/安藤章司 撮影/大星直輝

2023/03/06 09:00

大塚辰男

週刊BCN 2023年03月06日vol.1959掲載

 アシストは、今年から始まった3カ年中期経営計画で新規事業への挑戦を柱の一つに据える。業績を支える既存事業を伸ばしつつ、自社の業務効率や生産性を向上させ、「新しいことに挑戦するためにも、まずは余力を生み出すことができる組織へと引き上げる」と大塚辰男社長は話す。同社は付加価値ディストリビューター(VAD)として取扱製品の価値を最大限引き出す手厚いサポートに加え、ユーザー企業やビジネスパートナーとともに課題を解決する姿勢が評価され、昨年度(2022年12月期)は過去最高の取扱高を更新。VADとしての付加価値の範囲を広げる新しい取り組みを加速させていく方針だ。
(取材・文/安藤章司  写真/大星直輝)

前中計は過去最高の取扱高に

―― 22年12月期で5カ年の中期経営計画が終わりました。まずは直近の業績について教えていただけますか。

 売上高にほぼ相当する取扱高で22年12月期は約420億円で着地しました。途中、少し凸凹があったものの、中計が始まる前の17年12月期に比べて約145億円増えました。当社は企業向けソフトウェア製品約70種類を取り扱っていますが、ソフト製品は月額で使用料金を支払うサブスクリプション方式の比率が増えています。従来の売り切り型に比べて、単年度ベースで見た売り上げの押し下げ効果がありつつも、業績を伸ばせた点はよかったと感じています。

―― 前中計の点数をつけるとすれば、どのくらいですか。

 90点ですね。中計期間中の半分余りはコロナ禍の混乱のなかにありましたが、社員のがんばりに支えられて取扱高400億円を突破して過去最高に達しました。コロナ禍が本格化した20年の時点では、まったく先が見通せなかったため、実は中計の最終年度を2年後ろ倒しにして24年にいったん延長していたのですが、結果的に当初の予定どおり22年で終わらせることができたのも評価したいです。

 課題としては、もうちょっと組織力を発揮できたのではないかという気がしています。組織を指揮する最高責任者は私ですので「何やっているだオレ!あれもこれももっとできただろ!」と自分自身を叱咤激励する意味でマイナス10点としました。

―― 御社の位置付けは、ソフト製品にサービスなどの付加価値をつけて販売するVADだと思いますが、どのあたりが好調でしたか。

 ユーザー企業が困ったときのよき相談相手となり、システム障害などの問題が起きたときに頼れる安心感、定番商材のアップデート情報や新規商材の情報をいち早くユーザー企業に届けて、業務改善やビジネス変革のきっかけにしてもらう価値ある情報を提供するといった強みが業績の伸びにつながりました。製品面では当社主力の取扱製品であるデータベースやシステム運用の管理ソフト、情報セキュリティ、データ活用が堅調に推移しました。
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  • 顧客やパートナーの成功のために
  • 五つの柱で新しい中計に臨む

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アシスト=https://www.ashisuto.co.jp/