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テクノロジーでイノベーションを起こす

双日テックイノベーション 代表取締役社長CEO

西原 茂

取材・文/大向琴音 撮影/大星直輝

2024/11/25 09:00

西原 茂

週刊BCN 2024年11月25日vol.2038掲載

 1969年に日商岩井(当時)のIT子会社として設立された日商エレクトロニクスが、今年7月に「双日テックイノベーション」に社名を変更した。4月に新社長に就任した西原茂氏は、新社名に込めた意味について「テクノロジーでイノベーションを起こす会社」と表現した。これまで培ってきた技術力をはじめ商社系ITベンダーとしての強みを生かしながら、オファリングビジネスの推進など新たな取り組みに挑戦して存在感を強め、ビジネスのさらなる拡大につなげる姿勢だ。
(取材・文/大向琴音  写真/大星直輝)

リスタートの新鮮な感覚

――今年4月に新社長に就任されました。これまで商社で経験を積んできた中で、ITという異業種への転職についてどのように感じていますか。

 大学卒業後、日商岩井に入社し、それからは主に鉄鋼や金属資源、生活産業や不動産などのビジネスに携わってきました。これまでIT関係の方と話す機会はありましたが、本格的にITのビジネスに携わるのは初めてです。ビジネスモデルも業界の常識も今までと違いますので、新鮮な気持ちです。

――7月には、日商エレクトロニクスから社名を変更しました。

 社長も社名も変わり、社内は「リスタート」という新たな感覚が持てる環境になったと感じています。社名の変更については、実は以前から話が出ていたのですが、なかなか踏み切れずにいました。私が新社長となってそれを引き継ぎ、社名変更を実施することになったのです。

――社名の「双日テックイノベーション」にはどのような意味が込められているのですか。

 日商エレクトロニクスは1969年に日商岩井の子会社として創業しましたが、日商岩井が2004年4月に双日に社名を変更して以降も、当社は20年間、「日商」という名前を使っていました。双日への社名変更から20年が経ったタイミングで新たな冠をつけるのには意味があります。一つは、双日のグループ会社で、IT企業であることを示すためです。また当社は現在、キャリア向けのネットワーク機器販売や、商社・金融向けのシステム開発、ITインフラの構築やソリューション提供、あるいは双日向けを中心としたマネージドサービスなど、さまざまな事業に取り組んでいます。これまでの「エレクトロニクス」という名称は、必ずしも事業に合致していませんでした。そのため、より業態に合った「テクノロジーでイノベーションを起こす会社」という意味の社名にしました。これはわれわれの理念でもあります。社名を変更した7月1日には全社員でイベントを開催し、「会社を飛躍させていこう」との決意を新たにしました。

――社名以外にも変化したことはありますか。

 名称を変えるだけでなくコーポレートブランディングも見直そうということで、特に本部長や本部長補佐、副本部長といったクラスの社員が、ミッション、ビジョン、バリューについて議論し、「われわれの存在意義とは何か」について見直しています。部長より下の社員に向けては、会社の方向性やブランディングの考え方を理解してもらうために、社員の階層ごとにワークショップを開催しています。一方、社名を変更して社外にどんなことを打ち出したいのかをお伝えしたいと考えており、11月には新社名の略称である「STech I(エス・テック・アイ)」を冠した初めてのフォーラム「STech I Forum 2024」を開催しました。

 このように社内外に周知をしている段階ですが、社員が会社の新たな姿をきちんと“自分ごと”として腹落ちし、社外の方々に発信できるようになることがとても重要だと考えています。「こういう社名になって、こういう会社を目指しています」ということを社員がそれぞれの立場で伝えていけるようにしていきます。
この記事の続き >>
  • オファリングビジネスを推進
  • 顧客企業の経営改革にまで取り組む

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外部リンク

双日テックイノベーション=https://www.sojitz-ti.com/