ニュース

JEITA 情報家電モデルハウスを公開 多摩ニュータウンに建設

2002/02/04 16:09

週刊BCN 2002年02月04日vol.927掲載

 電子情報技術産業協会(JEITA)は、東京都八王子市の多摩ニュータウンに建設した「情報家電モデルハウス」をこのほど一般公開した。モデルハウスでは、実現可能な技術とサービスに基づく最新ネットワークシステムと情報家電機器を組み込んでいる。本格普及が始まれば、急速に情報家電の産業化が進みそうだ。

 情報家電モデルハウスは、東急不動産が建物を提供した。JEITAの特定プロジェクト推進室・杉原義得担当部長は、「あくまでも生活者の視点に立ったIT化がコンセプト」としている。

 ホームネットワークの基盤は、プラスティック光ファイバーによる伝送系、電灯線利用のエコーネット系、IEEE802.11bやブルートゥースなどの無線系、赤外線系など、複合的なプロトコル変換で使い分けを行っている。

 玄関はドアに鍵穴がなく、15人まで登録が可能なボタン型非接触キーと指紋による2段階の個人認証システムになっている。玄関を入ると、ロボット(ソニーのアイボ)が家族別に帰宅者を迎え、個人認証システムで外出中の家族からのメッセージを帰宅者に伝える。

 室内には、呼びかけるだけで音声と映像が流れて会話が可能なコミュニケーションシステムや、冷蔵庫・米びつの中身がなくなる前にインターネットで自動発注するシステム、インターネット洗濯機、高齢者が不測の事態になったときに外出先の家族に携帯電話で知らせるベッドなどが装備されている。

 システムは、経済産業省プロジェクト「住宅分野の情報システム共通基盤整備推進事業」の過去3年間の事業成果を中心に集められている。「今回のシステムをすべて構築した場合の価格は、500万円が目標」(杉原担当部長)としている。
  • 1