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三菱電機 新社長に野間口専務

2002/03/11 11:00

 三菱電機は3月5日に開いた取締役会で、谷口一郎社長が代表権のある会長に就任し、野間口有・代表取締役専務が社長に昇格する人事を決めた。正式就任は4月1日付。谷口社長の在任期間は約4年で、任期満了を迎えるのを機に、過去8年間空席になっていた会長職に就き、新社長との二人三脚で経営の立て直しに努める。

谷口社長は会長に

 谷口社長は1998年6月、北岡隆・前社長が業績悪化で引責辞任したのに伴い就任。99年3月には中期経営計画を策定し、01年度を目標に半導体事業の見直しを中心とする経営構造改革を推進した。4年間を振り返り谷口社長は、「とにかくがむしゃらにやった。市場は予想以上に厳しかったが、計画を一応はクリアしたことで、全社的に自信を取り戻せた」と語った。

 野間口有専務が社長昇格の打診を受けたのは2月中旬のこと。「しばらく考えさせて欲しい」と回答した後、2月25日に就任を承諾したという。社長就任に臨んで野間口専務は、「谷口社長の路線を継承し、改革をさらに推し進め、企業価値の向上を目指す。全身全霊を投じ、三菱電機全社員の英知を結集して、新たな経営に邁進していきたい」と抱負を述べた。

 今後同社は、谷口新会長が対外的な折衝と顧客対応を担当し、野間口新社長が社内経営の全般的な指揮を執る体制とし、02年度の黒字化を目指して舵取りを行っていくことになる。

 野間口氏は、1940年鹿児島県生まれ。65年京都大学大学院理学研究課程修了、同年三菱電機入社。常務取締役開発本部長などを経て、現在は専務取締役インフォメーションシステム事業推進本部長。
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