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ネットレイティングス パソコン販売サイト利用者重複率を調査

2002/04/08 16:15

週刊BCN 2002年04月08日vol.936掲載

 

「比較する」ユーザーは少数

 ネットレイティングス(萩原雅之社長)が、パソコンメーカー8社およびパソコン専門店のECサイトを対象に実施した調査で、サイト間の重複利用が予想以上に低いことが明らかになった。パソコンメーカーサイトと同様、パワーユーザーが利用するパソコン専門店サイトも重複率は低く、複数サイトを比較し閲覧するユーザー数は意外に低い。ネットレイティングス・プロダクトセンターの衣袋宏美ディレクターは、「複数のサイトを見比べて利用しているユーザーは少ないようだ」と分析している。

 今回の調査では、2001年8月から02年1月までの6か月間、直販メーカー2社を含むパソコンメーカー8社のECサイトについて、家庭からアクセスしているユーザーの動向を調べた。

 サイト間の重複調査は、パソコン販売サイトを1人のユーザーがどれだけ見比べているのかが明らかになる。調査の結果、サイト間の重複率は低いことが明らかになった。

 パソコン専門店3社についても、重複率は低かった。今回調査したソフマップ、フリーウェイ、サードウェイブの3社ともにパワーユーザーの割合が高いサイトだが、ユーザーは重複せず、それぞれのサイトが固定客をもっているということになる。

 この調査結果についてネットレイティングスでは、「どこが安いのかをくまなく見るのではなく、ある程度の見当をつけてサイトを閲覧しているのではないか」と見ている。

 この6か月間は、ADSLが急速に低価格化し、常時接続ブロードバンド利用者が急増した時期。「ブロードバンドによってサイト利用者数が増加したといった影響は明確には出ていない」(衣袋ディレクター)という。

 6か月間でユーザー数を大きく伸ばしたのはデルコンピュータ。02年1月は01年8月に比べ6割増の利用者を獲得。また、NECもほぼ倍増となっている。

 一方、コンパックコンピュータは同11月に大きくユーザー数を増やしたが、同12月と今年1月にはユーザー数が減少した。また、日本ヒューレット・パッカード(日本HP)も、ユーザー数は微増となっている。

 「各社のキャンペーンや広告に関するデータがないため、その背景については完全には把握していないが、各社の戦略によって差が出ているのではないか」という。
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