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コンピュータウェーブ 情報システムに4億円投資

2002/08/12 16:26

週刊BCN 2002年08月12日vol.953掲載

業務効率・売上増目指す

 コンピュータウェーブ(辻本和孝社長)は、情報システムの構築に02年9月期と03年9月期で約4億円を投資する。具体的には、法人市場やEC市場での需要増を見込み、コンシューマ部門の営業担当者を法人・EC部門にシフトする。また、システム強化による業務効率化で売り上げを確実に伸ばす。同社は7月30日付でジャスダック市場に上場、ネットワーク配信を実現するITインフラなどを拡充し、資金調達力の向上や財務体質の強化などの経営基盤を充実する。

 コンピュータウェーブは、パッケージソフトウェアの商品データベース「S-CAT/P(エスキャットピー)」や、ネットを利用したライセンス商品の自動見積システム「S-CAT/L(エスキャットエル)」、統合情報システム「WaveContact(ウェーブコンタクト)」、ソフトウェアなどのデジタルコンテンツをダウンロード販売する「ESDサービス」などのシステムを強化していく。辻本社長は、「メーカーやリセラー向けの販売支援サービスのバージョンアップを図ることで、SCMを構築していく」と話す。

 「ESDサービス」は、パソコンショップやISPなどが導入している。今後は、一般企業が自社ホームページで利用できるダウンロード用システムを開発する。「今秋には、サービス提供の目処がつく」という。「エスキャットピー」や「エスキャットエル」、「ウェーブコンタクト」に関しては、メーカーやリセラーにとって一層分かりやすく、使い勝手がよいシステムに仕上げることに注力する。

 システム強化は、社員の業務効率化を図ることが狙い。「社員を増やさずに利益を上げていく体制を整える」ためだ。同社では、コンシューマ部門の営業担当者を法人部門やEC部門にシフトした。同社営業人員約110人の部門別比率は、00年9月期がコンシューマ部門51%、法人部門45%、EC部門4%だった。02年9月期からは、コンシューマが36%、法人が55%、ECが9%の比率とした。

 「店頭におけるソフトウェア販売は、ある程度成熟したとみるのが妥当だ。従って、店頭販売では、とくに売上高の維持に注力する。法人やECサイトの販売は、営業担当者を増員して売上高を伸ばす」という。今期前半(01年10-02年3月)における売上高の前年同期比は、店頭販売が9%減だったものの、法人販売が12%増、EC販売が70%増となった。

 今期は、全体で売上高を前期比8.9%増の566億9100万円、営業利益を同26.6%増の6億700万円、経常利益を同24.8%増の5億円、当期純利益を同23.6%増の2億9000万円と見込む。
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外部リンク

http://www.computerwave.co.jp/