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BBS 次世代言語「カール」を日本に投入

2002/11/04 16:37

週刊BCN 2002年11月04日vol.964掲載

30社以上にライセンス提供へ

 経営・会計システムや金融システムなどの開発・販売を手がけるビジネスブレイン太田昭和(BBS、堀内英紀社長)は、次世代ウェブプログラミング言語「Curl(カール)」を日本市場で訴求していく。同社では、今年7月にアジア地域で同言語のライセンス販売を手がけるカール・アジア・パシフィックを設立。そこを通じて、11月中旬をめどに同言語の日本語化に対応、12月末に開発環境や実行環境を提供していく。大手システムインテグレータをターゲットに販売。年末までに30社以上へのライセンス提供を見込む。

 「カール」は、次世代ウェブプログラミング言語として、「WWW」の開発者であるティム・バーナーズ・リー氏をはじめ、マサチューセッツ工科大学(MIT)の研究者が開発した。

 ウェブ上で活用するオブジェクト指向のプログラミング言語として、HTMLやCSS、Java、Flashなどのプラットフォームを包括した機能をもつ。1995年に研究がスタートし、6年間にわたる研究開発の結果、01年10月に「バージョン1.0」をリリース。現在では「バージョン2.0」を公開している。

 同言語を活用するメリットは、複雑なシステムをシンプルかつ高速に動かせること。単一言語のソースコードなので、さまざまな技術を組みあわせることから起こる予想できない不具合や、メンテナンス性への負荷といった問題を解決する。

 また、「システム開発にかかるコストは、Javaと比べて10分の1程度に削減できる」という。

 BBSは、02年7月にカール・アジア・パシフィックを設立し、日本やアジア地域における同言語の販売権を取得した。

 カール・アジア・パシフィックの木村公一取締役COOは、「日本市場では、大手システムインテグレータを中心にライセンス販売をしていく」と意気込む。

 カール・アジア・パシフィックでは、今年11月中旬までに同言語の日本語化対応を計画しており、12月末をめどに開発環境、実行環境を提供する。カールを利用する技術者向けにトレーニングを実施し、日本市場での認知に力を入れる。

 木村取締役COOは、「年末までに、最低でも30社のシステムインテグレータにライセンス販売できる」と自信をみせる。BBSでも、来年早々に自社製品のシステム開発で同言語を活用する構え。

 BBSのアドレスはhttp://www.bbs.co.jp/。カール・アジア・パシフィックのアドレスはhttp://www.curlap.com/。
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