バーテックスリンク(由利義和社長=写真)は、法人向けのシステム販売を大幅に強化する。これまで主力だったパソコン関連商材の卸事業から撤退したのに続き、今年度(2003年3月期)末までには、売り上げの半分以上を占めるマザーボード事業の抜本的な見直しに着手する。

来年度には黒字体質目指す

 今年度の中間決算(連結)では、経常損益で1億7700万円の赤字に加え、マザーボードなどの在庫評価損として1億6600万円の特別損失を計上。中間期純損益は4億1900万円の赤字となった。由利社長は、「早々に、評価損を含めた“負の遺産”を清算し、来年度には黒字体質を取り戻す」考えを示す。

 パソコン販売店を通じた一般消費者向けのビジネスでは安定収入を期待できない――。由利社長は、これまで軸足を置いてきた個人向け商品の販売から、付加価値の高い法人向けのセキュリティやサーバーなどのシステム販売に大きく転換する。同社の法人向けシステム販売は、4年連続で年率およそ50%増で成長しており、経常赤字に甘んじる今年度においてさえ、前年度比50%増という堅実な伸びを見込んでいる。

 一般消費者向けビジネスでは、主に台湾からマザーボードなどDOS/Vパーツの商材を仕入れ、パソコン販売店などを通じて販売してきた。同社の販売するマザーボードは最盛期に市場シェア35%を獲るなど、販売力とサポート力には定評があった。

 だが、パソコン市場が縮小するなか、同業者との価格競争に巻き込まれ、在庫評価損を計上。由利社長は、「パソコン関連事業に占めるマザーボードの比率は約8割。これを今年度中に6割に減らす。残り4割は、利益率の高い他製品への転換を急ぐ。同時にセキュリティを中核とした法人向け販売を大幅に強化する」という。

 65人の社員のうち、パソコン関連部門が35人、システム販売が20人と、パソコン関連が過半数を占める。黒字体質への構造改革の一環として、パソコン関連部門をシステム販売と同等の規模に縮小する。すでにこの上期で、パソコン関連の単純な卸販売からは完全に撤退しており、今年度末までには、付加価値商品の販売のみに特化することで、収益を出す体質に変える。

 パソコン関連、システム販売とは別に、この上期に「アライアンス(提携)事業部」を新しくつくった。法人や個人に向けた既存の販路(チャネル)に加え、端末製造メーカー、ブロードバンド事業者、特定業種、中小企業向けに強い販路をもつ企業と提携し、バーテックスが企画・調達した商材を売り込む。「立ち上げてまだ4か月しか経っていないので、実績はこれから。当初はOEM(相手先ブランドによる生産)で実績をつくれるのではないか」と話す。