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コンピュータ・アソシエイツ ウイルス対策ソフトを大幅値下げ

2003/06/16 19:23

週刊BCN 2003年06月16日vol.994掲載

 コンピュータ・アソシエイツ(CA)は、企業向けウイルス対策ソフト「eTrust Antivirus(イートラストアンチウイルス)」の新バージョン「同7.0」の発売を機に、低価格戦略を本格的に開始した。

ライセンス形態も一新

 コンピュータ・アソシエイツ(CA)は、企業向けウイルス対策ソフト「eTrust Antivirus(イートラストアンチウイルス)」の新バージョン「同7.0」の発売を機に、低価格戦略を本格的に開始した。利用しやすい価格設定にすることで、ユーザーに入り込むきっかけを作り、マネジメント関連製品などと組み合わせたトータルセキュリティ関連製品の拡販を図る。販売パートナーの拡充も行っていき、「同7.0」を切り口にした総合セキュリティソリューションの展開に拍車をかける。

 「イートラスト アンチウイルス 7.0」の価格は、新規ユーザー版が1900-4400円、アップグレード版が1500-3400円、他社製品からの乗り換え版は800-1800円とした。従来バージョンに比べ価格を大幅に値下げし、とくに競合製品からの乗り換え版も新たに追加し、破格の低価格設定とした。米本社のイアン・ハマロフ・eTrustセキュリティ・ソリューションストラテジストは、「同等の機能を備えた競合他社製品に比べ、約2分の1から3分の1の価格」と自信をみせる。

 同社はこれまでも、セキュリティ製品のブランド「イートラスト」で、ウイルス対策ソフトを提供してきた実績がある。ハマロフ氏は、「製品開発やサポート体制など、提供体制は整っている。『安いから質が悪い』と言われない自信はある」と強調する。

 今回価格を下げた狙いには、クライアント管理ソフトなど、ウイルス対策ソフト以外のセキュリティ関連製品の拡販がある。ハマロフ氏は、「セキュリティ市場で知名度が高く、依然ニーズも多いウイルス対策ソフトをユーザーに利用しやすい価格で提供することで、まずは競合製品の利用者や新規ユーザーに入り込むきっかけを作る。使ってもらえれば、当社製品の良さを理解してもらい、ほかのセキュリティ製品の販売につながる。イートラスト全体の売り上げ拡大を図りたい」と話す。

 また、新バージョンからライセンス形態を一新した。従来、サーバー用、クライアント用、グループウェア用などでライセンス形態が別々だったものを、ユーザー単位に統一した。「パートナー企業も、従来の複数存在したライセンス形態よりも、エンドユーザーに説明しやすくなり、売りやすくなる」(ハマロフ氏)という。現在、約10社の販売パートナーを通じて展開しているが、今年中には2倍の20社ほどに増やしていき、販売体制の拡充を図る。
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