サイボウズ(髙須賀宣社長)は、メールや電話、顧客訪問などの対応を一元管理するCRM(顧客情報管理)製品「サイボウズメールワイズ」の発売を開始した。

 同社がグループウェア以外の製品を販売するのは初めて。青野慶久・取締役副社長は、「ようやく派生商品を出すことができた」と、同製品でグループウェアの付加価値を上げ、全体の売上増を図りたい考えだ。

 メールワイズは、複数のユーザーが共通のメールアドレスを使うときに利用する。各自が受信メールにどう返信を送ったかなどの処理状況や、電話、訪問の対応記録を共有できる。

 さらに、ユーザー同士で1件のメールに関して意見交換するコミュニケーション機能を備えており、顧客対応を蓄積した情報のデータベースを構築できるほか、条件をつけて表計算に出力することも可能となっている。

 同社が4年半にわたって社内で利用していた独自システムに電話や訪問の履歴管理機能を加えた。同社が社内組織をプロジェクト制に再編した際に製品化の計画が進んだ。

「製品開発やマーケティング、経営分析などに活用しやすい」(青野副社長)と、同社のグループウェア「サイボウズオフィス6」の1か月の売上数に相当する430セットを1年間で販売する計画だ。

 販売については、当初は同社サイトからのダウンロードで行う。販売数が安定してくれば、グループウェアを活用するシステムインテグレータなど同社のパートナーと組んで、長期的な販売網を確立する見通し。

 高価なメールサーバーを必要としないため、すでに中小企業からの販売申込みがきている。大型案件としては、無人の有料駐車場を運営するパーキング企業から電話予約システムとして受注があったという。

 メールワイズは5ユーザー版29万8000円から。保守・サポート契約など年間コストが必要のない売り切り価格になっている。

 青野副社長は、「今後もグループウェアの付加価値を高めるアドオン製品をリリースしていきたい」と、グループウェア以外の新製品開発・販売を今後も進める方針だ。