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富士通 パートナー支援を強化 教育プログラムを拡充へ

2004/03/22 20:24

週刊BCN 2004年03月22日vol.1032掲載

 富士通(黒川博昭社長)は、4月からパートナー支援を強化する。中堅・中小企業市場をターゲットとする富士通パートナーを対象とした教育研修プログラムの拡充、顧客企業の経営分析ツールのパートナーへの提供、パートナーなどが開発した業務ソフトのサポート支援体制の整備を進める。

 これまで、パートナーの営業担当者などを対象とした教育セミナーは、IT関連の基礎知識を教える「SSSFベーシック(ソリューション・セールス・スペシャリスト・オーソライズド・バイ・フジツウ・ベーシック)」が中心になっていた。SSSFベーシックは、ここ4年間ですでに延べ1万人が受講した。

 今年4月からは、顧客企業の経営者の視点に立った、より高度な教育セミナーを開催する。名称は「SSSFアドバンス」で、財務会計や経営戦略に焦点をあてたカリキュラムを組む。パートナー企業の主任・課長級の若手営業担当者を中心に、来年度末(2005年3月期)までに2000─3000人の受講を見込む。

 堀切達也・中堅市場ビジネス本部長代理は、「顧客企業の経営者の視点に立った提案を強化するには、人材教育が欠かせない」と、教育セミナーの拡充を急ぐ。今後は、より実践的な営業力を強めるための提案力強化研修や、パートナー企業の経営トップや幹部社員を対象とした「経営塾」(仮称)などの開催も検討している。

 また、富士通と富士通総研(FRI)が共同開発した経営分析ソフト「ソリューション・アドバイザリー・ツール(Sat)」の普及版である「Sat/Lite」を、今年4月からパートナー企業向けに配布を始める。

 これまで同ツールは、主に富士通の直販部隊などが活用していたが、「中堅・中小企業市場を開拓するのに、経営分析ツールが有効」だと判断し、パートナー企業への配布を決めた。「Sat/Lite」は、顧客企業の財務データなどを入力することで、強化すべき経営課題を浮き彫りにできる本格的なビジネス・インテリジェンス(BI)ツール。
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