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キー・プランニング 中小企業などに向けて低コストのCTIソフト発売 販売パートナー戦略も加速

2004/03/29 20:24

週刊BCN 2004年03月29日vol.1033掲載

 キー・プランニング(木下雄一朗社長=写真)は、中小企業や大手企業の部門需要などを見込み、低コストでCTI(コンピュータテレフォニーインテグレーション)システムが導入できるソフト「テルウォッチャー・プロフェッショナル2」を3月10日に発売した。これに伴い、パートナーを通じた販売戦略に本格的に乗り出す。今回発売したソフトは、ナンバーディスプレイの機能を利用して電話番号から相手先を認識し、その情報をパソコン上に表示することで業務の効率化や管理の容易化が図れる。こうしたソフトの多くがコールセンターなどの専門業務をターゲットとした製品であるのに対し、あらゆる業種における通常のオフィス業務での利便性を高める点に考慮してあるのが特徴。日本の企業でありながら、米サンノゼ(カリフォルニア州)の支社を通じ英語の試用版を日本より先に市場投入するなど、ユニークな展開も行っている。

 電話がかかってくると、相手先の電話番号と登録した個人名、会社名をタスクトレイからバルーン表示し、これにより誰から電話がかかってきたが、社員が共通で見られる。このため、電話の相手ごとに誰が出るのが最適かが一目で判断できる。木下社長によると、「複数の弁護士を抱える弁護士事務所では、電話の相手により電話に出るべき弁護士が事務所内で特定でき、迅速な対応が図れるなどのメリットが出ている」という。また、画面上のメモ機能を利用し通話内容をメモしたり、その内容をパソコンや携帯電話に転送し、迅速に内容を伝達することができる。「中小企業のオフィスでは、電話を取ることが専業ではない人がほとんど。こうした人たちが、本来の業務を邪魔されることなく、電話の応対業務を迅速・的確に処理できるようになる」(木下社長)。

 また、データベースにはファイルメーカープロを使用。ユーザー自身で項目の追加、デザインの変更、既存システムへの組み込みなどを行えるのも大きな特徴。対応OSは、ウィンドウズおよびマックOS。価格は、テルウォッチャーサーバー1ライセンスおよびクライアント5ライセンスの基本構成で35万円。追加ライセンスは、1ライセンスごとに2万円。同社のウェブ直販を通じて販売するほか、販売提携している通信機器ディーラーなどを通じて販売する。今回の製品投入により、ディーラー網を拡充する考えで、100社への販売を見込む。また、米国でも日本のナンバーディスプレイにあたる「コーラーIDサービス」対応アダプタのメーカーとパートナーシップを組んで、ソフトとアダプタのバンドル販売を予定している。
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