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アズジェント 自社開発製品の海外販売開始 中国に子会社設立

2004/04/12 20:44

週刊BCN 2004年04月12日vol.1035掲載

 セキュリティ関連機器開発・販売のアズジェント(杉本隆洋社長)は、自社ブランド製品の海外販売に乗り出す。

 まずは、中国を中心に韓国やシンガポールなどアジア地域での拡販に力を入れていく方針で、3月30日付で中国・北京市に100%出資の子会社「アズジェントテクノロジー(北京)」(資本金100万ドル=約1億500万円)を設立した。従業員は6人。董事長(代表取締役会長)は、岡咲嘉一・取締役副社長兼営業本部長が兼務する。このほか、アズジェントの取締役3人が役員として就任した。

 2008年に北京オリンピックが開催されることから、中国で急速に需要拡大が見込めると判断。IP電話システムに用いられる自社開発のSIP RTCスイッチ「アプリコSIP RTCスイッチ」を主力製品に、販売と関連サービスを提供していく。

 これと並行して、中国での市場調査も行う拠点としてアズジェントテクノロジーを活用していく。

 中国に続き、韓国や香港、台湾、シンガポール、インドネシアなどでの販売も開始する意向で、中国子会社と現地の販売パートナーとの協業市場を開拓していく。

 また、米国やヨーロッパでの販売も開始する。02年8月に設立した米国子会社のアプリコセキュリティが総販売元となり、営業展開する。

 アズジェントでは海外ビジネスを、「今年度(05年3月期)は全売上高のうち約5%、来年度には約10%の販売を目指す」(岡咲取締役副社長)と海外での事業拡大を急ぐ。

 今後は米子会社との共同開発により、自社開発製品のラインアップを積極的に増やしていく方針。今月末には「アプリコ SIP RTCスイッチ」のローエンドモデルを投入するなど、「自社開発製品は現時点では数モデルしかないが、3年後には他社製品と自社開発製品の比率が半々になっているだろう」(岡咲取締役副社長)としている。
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