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日本ルーセント・テクノロジー ファイアウォール製品の低価格キャンペーン開始 国内市場シェア10%狙う

2004/06/07 20:49

週刊BCN 2004年06月07日vol.1042掲載

 日本ルーセント・テクノロジー(ジョン・ディー・ハワード社長)は、VPN(仮想私設網)ファイアウォールシリーズ「ブリック」の低価格キャンペーンを9月30日まで期間限定で実施し、拡販に弾みをつける。キャンペーン価格は通常に比べ半額以下とした。中小事業所向け製品のラインアップの拡充も進める予定で、2005年度には国内のVPNファイアウォール市場で10%のシェア確保を狙う。

 キャンペーンでは、中小企業向けスターターキットから、データセンター向けスターターキット、セキュリティサービス事業者向けスターターキットまで、合計12種類のパッケージを用意した。スターターキットは、ブリック本体に加え、一元管理ソフトや1年間の無償アップグレード権利を備えている。価格は、エントリーモデル「ブリック20」のスターターキットが20万円、ミッドレンジモデル「ブリック300」のスターターキットは160万円。通常はオープンプライスで販売しており、その平均的な価格に比べ半額以下に設定した。

 小野真一・ビジネスパートナー営業アカウント・マネージャーは、「このキャンペーンはブリックのラインアップのほぼすべてを対象としており、幅広いユーザーにブリックを低コストで利用してもらえる環境を用意した」と話す。同社では、今回のキャンペーン開始で、幅広いユーザーを一気に取り囲み、シェア拡大を図りたい考えだ。

 ブリックは、ローエンドからハイエンドモデルまで、処理能力の違いはあるが、ほぼ同一の機能を搭載している。ファイアウォールとVPNに特化した専用の独自OSを搭載しているため、汎用OSに比べ脆弱性が少ないという特徴があり、セキュアなネットワーク環境を構築できる。

 日本ルーセントでは大企業の支社・支店レベルにファイアウォールの需要が増大していることから、ブリックの中小事業所向けのラインアップも強化する方針。VPN通信時の速度を現行製品に比べ、3-5倍程度のスループット能力を提供するアプライアンス製品を今年度中に提供していく予定だ。キャンペーンの開始に加え、品揃えの強化を進めることで、シェア10%の確保を掲げており、ファイアウォールの拡販戦略を加速させていく。
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