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ビトリア・テクノロジー 業種別の販売を本格化 通信向け統合システム投入

2004/06/14 20:49

週刊BCN 2004年06月14日vol.1043掲載

 ビジネスプロセス統合システム開発のビトリア・テクノロジー(中畑恒夫社長)は、業種別の販売展開を本格化させる。まず第1弾として、通信サービス業向けに最適化したビジネスプロセス統合システムの販売を本格化する。同時に、トランザクション処理が類似した業種への横展開も進める。来年以降は、金融や製造、医療など業種別に最適化を順次進める。

 国内での業種別の販売展開を本格化させたビトリア・テクノロジーは、まず手始めに通信サービス業向けに最適化したビジネスプロセス統合システム製品「ビトリア・オーダーアクセラレーター」を6月末に投入する。

 情報通信サービスの国際標準化団体であるテレマネージメントフォーラムが策定したビジネスプロセスに準拠した製品で、国内の大手通信事業者にも適用できる。

 業種最適化をいち早く打ち出すことで、競合するEAI(企業内アプリケーション統合)やBPM(ビジネスプロセスマネジメント)ベンダーとの差別化を図ると同時に、「通信事業者と同様のトランザクション処理をする事業者への横展開を推進する」(中畑社長)と、類似業種へ展開する。

 中畑社長は、「家電メーカーが提唱するホームサーバーや、警備会社のホームセキュリティなど、ハードウェアとソフトウェア、サービスが一体となった商品を提供する事業者向けへの横展開が可能」とし、通信事業者以外への統合システムの拡販も狙う。同社は、これまで通信事業に強いビジネスパートナーが多かったが、今回の横展開に際しては、ターゲットとする業種に強いビジネスパートナーも新たに募っていく。

 通信事業者は、ADSLや光ファイバー、IP電話、映像配信など多種多様なサービスを提供している。また、最近では、通信事業者単独のビジネスプロセスだけでなく、インターネットプロバイダなど他の通信事業者との連携も拡大している。こうした通信事業者のトランザクション処理に向けて開発することで、ホームサーバーやホームセキュリティサービスを提供する事業者にも容易に売り込めるという。

 今年度(2004年12月期)は、通信および類似業種への展開を推進し、来年度から金融や製造、医療などへの業種最適化も進める。それぞれの業種やエリアに強いビジネスパートナーとの連携も強化する方針だ。
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