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大興電子通信 増収増益路線へ営業力を大幅強化 富士通ディーラーのトップ3入り狙う

2004/06/14 20:49

週刊BCN 2004年06月14日vol.1043掲載

 大興電子通信(牧野誠毅社長)は、強みのある業種でさらに需要拡大を図ることに加え、大都市圏の営業力強化、地域ノウハウの横展開などを軸に事業拡大を目指す。今年度(2005年3月期)連結受注高ベースで前年度比約11.9%増の450億円を目指し、2-3年以内に、富士通ディーラーとして販売成績で5-6番手のポジションから「上位3位以内への食い込み」(山本泰久副社長)を図る考えだ。

 営業体制の強化策は、製造や流通、金融など業種別に需要の開拓を進めると同時に、東名阪といった大都市圏の営業体制を重点的に強化する。また、大都市圏以外の地域で蓄積したノウハウを全国で展開できる体制もつくる。今年度は連結売上高ベースで前年度比約4.2%増の420億円、受注高ベースでは同約11.9%増の450億円を目指す。

 今後、2-3年間で業種別のニーズ開拓で前年度比プラス50億円、都市圏の重点営業で同プラス50億円、地域ノウハウの横展開で同プラス20億円など全体で120億円の受注増を見込む。こうした施策で「早い段階で年商500億円まで持っていく」(山本副社長)のが目標だ。

 同社は、中国でのソフト開発を拡充させるなどコスト削減に重点を置いてきた。すでに一定のコスト削減効果が上がっていることから、「営業力強化による増収路線に切り替える」(同)ことで生き残りを図る。

 大興電子の富士通パートナーとしての販売成績は5-6番手にとどまっており、事業拡大によりできるだけ早く、「上位3位以内」のポジションを目指す。

 業種ごとのニーズ開拓では、生産管理や販売管理システムなど、オリジナルのパッケージソフトの拡販や、電子部品業界で導入シェアが高いEDI(電子データ交換)システムといった得意分野の強化に努める。

 東名阪の大都市圏重点営業では、これまで地域ごとに個別で展開していた販売促進策を統一し、足並みを揃えて焦点を明確にする。

 地域ノウハウの横展開では、地域の業種ノウハウを全社事業として全国へ展開する。現在全国28拠点を展開しており、地域ごとに業種ノウハウも異なっている。「業種ノウハウは、地域に縛られるべきではない」(同)と、地域で得たノウハウを全国で展開し、業種ごとのニーズ開拓にも生かしていく。
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