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シマンテック 販売パートナー向け支援プログラムを刷新 中小向け販売代理店も3倍に

2004/06/28 20:49

週刊BCN 2004年06月28日vol.1045掲載

 シマンテック(杉山隆弘社長)は、企業向けビジネスでの販売パートナー支援プログラムを刷新した。これによってパートナーとの関係を強化するとともに、パートナー数の拡充につなげる。特にパートナーの拡充では、中小企業をメイン顧客に据えているパートナー「エンタープライズセールスパートナー」を来年3月までに現在の約100社から300社へ大幅に増やす方針で、中小企業ユーザーの獲得に拍車をかける。

 新支援プログラムでは、セールストレーニングの無償提供や、新規・更新案件の紹介、統合セキュリティソフトの100ライセンス無償提供、デモ用ハードウェアを定価の約80%割引して提供するなど、「パートナーがさらに売りやすい体制を築くためのカテゴリーを追加した」(石田淳一・法人営業事業部ゼネラルビジネス営業部部長)という。

 全国の販売パートナーとの関係を緊密にするとともに、この新支援プログラムをアピールしていくことで、新規パートナーの数も増やしていく。

 このため、パートナー支援プログラムを見直しただけでなく、「全国パートナー会」を5月に新設した。全国パートナー会は、福岡市や仙台市など主要7都市で教育セミナーを直接提供しており、販売パートナーとの関係強化のために、今後、定期的に開催していく予定にしている。

 パートナーの拡充では特に、営業拠点が東京以外では大阪市と名古屋市だけで、「地方の販売網が手薄な状況」(石田部長)から、地方の中小企業顧客に、統合型セキュリティアプライアンスや企業向けセキュリティソフトを販売しているパートナー「エンタープライズセールスパートナー」を増やしていく考えだ。新支援プログラムのカテゴリーは、このセールスパートナーにも適用させている。

 これまでシマンテックでは、取り扱う製品の種類や、顧客規模に応じて、販売パートナーを4つに区分し、それぞれに合わせた支援プログラムを用意してきた。セールスパートナーは、パートナー企業の事業規模に関係なく、シマンテックの企業向け製品を容易に販売できるプログラム内容で、目標数値などパートナー契約条件も比較的ゆるく設定している。

 企業向け事業の指揮を執る大岩憲三・執行役員副社長エンタープライズ事業統括は、4つのパートナー区分のなかでもセールスパートナーの拡充を重点課題として打ち出しており、今年3月時点で約20社のパートナー数を、現在は約100社まで拡大した。今後は、さらにパートナーの拡大に拍車をかけていく方針で、「来年3月までには300社まで広げる」(石田部長)と現在の3倍のパートナー獲得を目指す。
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