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デジタルステージ 今年度の売り上げは、前年度比約6割増へ ホームページ作成ソフトが好調

2004/10/11 21:11

週刊BCN 2004年10月11日vol.1059掲載

 パッケージソフト開発のデジタルステージ(平野友康社長)は、今年度(2005年9月期)の売上高が前年度比約6割増の5億円に達する見通しを示した。今年7月に投入した主力のホームページ制作ソフト「ID for WebLiFE*(アイディー・フォー・ウェブライフ)」が好調な売れ行きを続けているのに加えて、今年度は既存製品のメジャーバージョンアップなどを予定していることから、売り上げが大幅に拡大する見込み。

 アイディー・フォー・ウェブライフは、ホームページを作った経験がない初心者層をターゲットとし、すでに販売シェアで先行する既存のホームページ制作ソフトとの競合を避けたことが販売増に結びついた。

 BCNランキングによる9月の月次集計では、ソースネクストの「IBMホームページ・ビルダー」やマクロメディア、アイフォーなどの製品に次いで、販売本数シェア2.8%、販売金額シェア4.2%を占めた。

 デジタルステージによれば、アイディー・フォー・ウェブライフは専門知識やマニュアルを必要としない設計を実現し、ユーザーが画像や音楽など、ホームページのコンテンツの充実に専念できるようにしたことで、購入者数のうち半数以上が「初めてウェブを制作する顧客層が占めた」(平野社長)と、これまでホームページ制作ソフトを購入した経験がない客層の開拓に成功した。

 初心者にターゲットを絞り、販売シェアで先行する既存製品と差別化したことで、新規市場の開拓に結びついたことから、アイディー・フォー・ウェブライフは今年度(05年9月期)3万本の販売を見込む。同ソフトと連携して動作させることができるデジタル画像などを編集するソフト「LiFE* with PhotoCinema(ライフ・ウィズ・フォトシネマ)」が、02年6月の発売後約2年間で2万本弱の販売実績であるのに比べて、大幅増を見込む。

 デジタルステージは、デジタル写真や映像、音楽などマルチメディアを採り入れたソフトを開発しており、ライフ・ウィズ・フォトシネマなど、これまで製品化した6製品のうち99年以降は5製品連続で日本産業デザイン振興会のグッドデザイン賞を受賞した。アイディー・フォー・ウェブライフも、今年10月1日付で受賞が決まった。いずれも、先行する既存製品群との差別化を図り、独自のアイデアで新しい市場を創出した新規性が評価された。

 今年度は、主力製品のアイディー・フォー・ウェブライフの販売が堅調に推移することに加え、すでに発売から約2年が経過したライフ・ウィズ・フォトシネマのバージョンアップなどを見込むことから、売上高は前年度比約6割増の5億円になる見通し。

 05年末までには、パソコンを使ったプレゼンテーション関連のソフトを新規に開発する計画を進める。このソフトも、「もっと自由に、簡単に表現できる」(同)ことを目的に開発。先行するマイクロソフトの「パワーポイント」と差別化し、独自のシェア開拓に結びつける方針だ。
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