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IKI 札幌センターを北洋情報に移管 九州などの拠点も地元連携を模索

2004/10/25 21:11

週刊BCN 2004年10月25日vol.1061掲載

 アイエックス・ナレッジ(IKI、安藤文男社長)は、地方開発拠点の再編に乗り出した。その第1弾として北海道を拠点に東京でもビジネスを展開しているシステムインテグレータの北洋情報システム(HIS、村椿雅敏社長、資本金8000万円)に対し20%資本参加するとともに、IKI札幌センターの業務をHISに移管した。営業業務についても一部をHISに委託する。IKI札幌センターは、HISへの業務移管にともない廃止となった。

 今回の資本参加および事業移管など一連の提携により、IKI札幌センターの社員をHISに出向させた。さらに関係強化の一環として、首都圏での業務をHISに対して発注する。

 IKIは札幌センターのほかに、水戸、新潟、名古屋、関西(大阪)、九州(福岡)の5か所にシステム開発のための地方センターを置いている。これらのうち複数の拠点について、札幌センターと同様に地方センターのある地元の有力システムインテグレータと提携し、業務の移管を図っていく方針を固めている。

 札幌を含めて、IKIの地方拠点での売上高は2004年3月期の段階で27億2400万円。かつては地方支社として機能していたが、需要の東京集中にともない、03年4月から首都圏で受注したシステムを開発するための地方センターとして機能させてきた。情報システム産業では、コスト低減のために中国をはじめとしたオフショア開発を積極的に進めている。IKIでは、「事業リスクを考えたらオフショア開発を積極化するより、地方の有力システムインテグレータと組むほうがメリットがある」(安藤社長)として、地方の有力IT企業との連携を模索してきた。

 今後、地方センターの地元移管をはじめとして地方事業の再編を進めることで収益構造の改善を進め、将来的に地方事業で現在の2倍以上にあたる60億円を稼ぎ出す計画だ。
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