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韓国の秋葉原「竜山」華麗な変身 「楽しめる最先端デジタル街」へ

2004/11/01 21:15

週刊BCN 2004年11月01日vol.1062掲載

【ソウル発】日本の秋葉原でも街並みを変貌させる大型工事が続いているが、一足先に韓国を代表する電気街「竜山」が生まれ変わった。

 高速鉄道KTXの開通に合わせた3年8か月のリニューアル工事を終え、10月8日、国鉄竜山駅には「スペース9」という27万1600平方メートルのショッピングモールが誕生し、総合ディスカウントショップ、家電、ゲーム、ファッション、レストラン、映画館まで一通り駅構内に揃えられた。

 「スペース9」は、2002年12月にオープンした映画館とPS2や三星電子のショールーム、バンダイ直営ショップのある電化製品ショッピングモール「電子ランド」と並び、竜山を薄暗く怪しげな電気街から「買って、見て、食べて、遊べる」街へと変身させた。

 京都駅と福岡のキャナルシティをモデルにした「スペース9」には、3階から8階まで1800の家電、パソコン、モバイル関係の小売店が入居し、ネットショッピングに奪われた電気街のプライドを立て直そうと意気込んでいる。

 既存電気街の店舗だけで4000を超えるため、競争が激しくなるのは当然だが、主婦に人気の高いジャスコのような総合ディスカウントショップ「EMART(イーマート)」がソウル中心部に初めて大型店舗を構えたのと、KTXを利用すれば地方からも1-2時間で着く交通の要所であるため、流動人口が益々増えることは確か。米軍ゴルフ場の移転でセントラルパークをイメージした市民公園もオープンし、家族で竜山を訪れる人も増えている。

 竜山にはまだ70万平方メートルほど開発地が残されているため、これが全てではない。組み立てパソコンや不法コピーCD、旅行客が持ち込んだ日本製家電売買のイメージを払拭し、竜山はアジア最高の「楽しめる最先端デジタル街」を目指している。(趙章恩)
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