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大阪府 CGアニメ制作ソフトを導入 全府立高校から利用可能に

2004/11/01 21:15

週刊BCN 2004年11月01日vol.1062掲載

 大阪都市圏のデジタルコンテンツ振興を目指す大阪府はこのほど、コンテンツクリエイター育成を行う任意団体「プロジェクト・チーム・DoGA」と連携し、大阪教育センターのセンターサーバーにDoGAのCGアニメ制作ソフト「DOGA-E」シリーズのエントリー版「E-1」をアップロードした。ユーザー登録することで、すべての大阪府立高校で授業などに利用することが可能になる。

 大阪府では今年3月に「大阪都市圏におけるデジタルコンテンツ振興リポート(案)」を策定するとともに、大阪市や関西の経済団体などと大阪でのコンテンツ産業を活性化するための支援事業なども行っており、プロジェクト・チーム・DoGAとも連携を図ってきていた。

 DOGA-Eシリーズは、関西文化学術研究都市の知的クラスター創生事業のサブテーマとして文部科学省の支援を受けている学校教育用CGアニメ制作ソフト。E-1は、そのファーストステップとなるもので、予め用意されたパーツを組み合わせることで動物や乗り物、背景などを作成することができる。大阪市では、小学校教諭のパソコン研修会でE-1の配布を行っており、子供の創造性向上の一貫として、CGアニメ制作の環境を整えている。

 このほど、大阪府教育センターのセンターサーバーにE-1をアップロードし、ユーザー登録をすれば、すべての大阪府立高校から無料で利用することが可能になった。

 あくまでエントリー版で、本格的なCGアニメ制作までは行えないが、高校が教育現場を通じてデジタルコンテンツ制作に接することによって、クリエーターの裾野を広げるとともに、産業としてのデジタルコンテンツの振興につなげていきたい考えだ。

 一方、プロジェクト・チーム・DoGAでは、今後は大阪に限らず、全国各地の教育現場へのソフト配布を行っていく方針だ。
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