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クワトロメディア 携帯向けミドルウェアを提供 コンテンツと合わせたセット販売も

2004/11/01 21:15

週刊BCN 2004年11月01日vol.1062掲載

 クワトロメディア(塩谷誠司社長)は、携帯電話向けのミドルウェアソフトとコンテンツの両方を提供していくことで事業拡大を目指す。

 同社は携帯電話に組み込まれているソフトをオンラインで更新する米イノパスソフトウェアのシステム「イノパス」や、携帯電話向けコンテンツをサーバー側で管理する米UIエボリューションのシステム「UIエンジン」の国内販売を手がけている。イノパスは、すでにKDDIが2005年中の商用導入に向けて準備を進めている。

 こうした携帯電話向けミドルウェアを拡販していくためには「最新のミドルウェアに対応したコンテンツを提供していくことが不可欠」(塩谷社長)とし、ミドルウェアとコンテンツをセットにした提案に力を入れる。

 当面は、一般消費者向けのコンテンツやEC(電子商取引)サービスが中心になるが、今後は最新のミドルウェアに対応した企業顧客向けの業務アプリケーションの開発にも意欲をみせる。また、ミドルウェア商材の取り扱い種類も順次増やしていく方針。

 塩谷社長は、「JavaやCDMA、BREW(ブリュー)など携帯電話で採用されている基本技術は欧米企業が開発したものが多い」とし、主に海外の優れたミドルウェアを調達して、国内に売り込むビジネスモデルを想定している。クワトロメディアは、海外企業との太いパイプを持つ投資育成会社ITXのグループ企業で、「グループの経営資源をフルに活用する」(同)ことで、ミドルウェアの品揃えの拡充に努める。

 クワトロメディアは10月1日に設立されたばかりのベンチャー企業。6か月決算となる今年度(05年3月期)の売上高は10億円を見込む。コンテンツおよびミドルウェアなどの販売を柱として2年後の07年3月期には100億円規模の売上高を目指す。
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