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CEC IDカードシステムの機能拡張 4つのセキュリティ機能を包含

2004/11/08 21:15

週刊BCN 2004年11月08日vol.1063掲載

 中堅システムインテグレータのシーイーシー(CEC、宮原隆三社長)は、情報セキュリティ事業で、自社開発製品のIDカードシステム「スマートセサミ」の機能拡張を進める。

 オフィスの入退室時などに利用することが多いIDカードだが、同社では入退室の際の鍵としての機能に加え、パソコンへのログイン・ログアウトとプリンタの制御を可能にしたほか、IDカードが差し込んでいないパソコン内のデータを暗号化する機能も加えた。

 現段階ではプリント制御機能がキヤノン製プリンタにしか対応していないが、今後はキヤノン製以外のプリンタへの対応も計画しており、ユーザーの利便性向上をさらに図っていく。

 「スマートセサミ」は、1枚のIDカードで、①オフィスの入退室、②パソコンのログイン・アウト、③プリンタの制御、④パソコンのデータ暗号化──の4つのセキュリティ機能を備えたIDカードシステム。IDカードにはソニーが開発した「フェリカ」を採用した。

 「この4つの機能を搭載したIDカードシステムは他社にはない」(田原富士夫・執行役員デジタル機器システム本部副本部長)としており、複数の機能を1枚のIDカードで行える利便性を武器に拡販を図っていく。間接販売体制をさらに強化する方針で、主要商圏だけでなく、全国を網羅する販売パートナー網の構築を急ピッチで進めている。

 特徴的な機能であるプリンタ制御機能は、パソコンからプリントアウトする場合、IDカードをプリンタの指定箇所にかざさなければ、出力されない仕組みとなっている。

 また、10月下旬から追加したデータの暗号化では、暗号化ソフト開発・販売のシーフォーテクノロジー(三住光男社長)の技術を使い、カードリーダーを通してパソコンにIDカードが差し込んでいない場合は、パソコン内のデータを暗号化して他人が閲覧することを防ぐようになっている。
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