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韓国IT事情 紙の預金通帳が消える? ICチップ内蔵のスマートカード登場
2004/11/29 21:15
週刊BCN 2004年11月29日vol.1066掲載
インターネットバンキング、テレホンバンキング、モバイルバンキングなどの登場でオンライン取引が一般化されるにつれ、銀行を直接訪問しなければならない現金引き出しも紙の通帳の代わりにATMカードが主に使われている。電子通帳の登場はセキュリティを高めようとする金融監督院の勧告によるものだ。
磁気記録帯が装着されている既存のATMカードとクレジットカードの偽造・変造事故が相次いで発生し、金融監督院は昨年上半期からスマートカードに転換するための議論を続けて来た。その結果として金融監督院は、ATM・デビットカードは来年末まで、クレジットカードは2008年までICカードに切り替えるよう各銀行に要求している。
電子通帳は数字入力装置にカードを入れ顧客識別番号を入力する方式を採用し、これが印鑑と署名の代わりにもなる。銀行内に備えられたプリンタを利用し、取引内訳を紙にプリントできるようにもした。
タイムカプセルに入れられた紙の通帳だが、それが瞬く間に消えてなくなるわけではない。国民銀行の関係者は、「電子通帳を無料で発給しているが、電子通帳はまだちょっとという顧客には通常の紙通帳を発給している」とし、「当分紙通帳と電子通帳が一緒に使われそうだ」と語った。
国民銀行の他に信韓銀行とウリ銀行が11月中に電子カードを披露する予定で、ほとんどの銀行が来年初めからは電子通帳を発給できるものと見られている。また来年からはクレジットカードも本格的にICカードに切り替わる予定。スマートカードと関連ソリューション産業に活気が出そうだ。
鄭載学(ジョン・ジェハク=BCNソウル特約記者)
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