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コア EMSビジネスが好調 04年度上期で前期比10倍の売り上げ

2004/12/20 21:17

週刊BCN 2004年12月20日vol.1069掲載

 コア(井手祥司社長)のEMS(電子機器の受託生産)企業を活用してハードウェアとソフトウェアを組み合わせて提供する「EMSビジネス」が好調に推移している。同分野の今年度(2005年3月期)上期の売上高は前年同期比で約10倍にあたる2億円と大幅に伸長。この勢いで今年度通期で4億円を目指す。

 EMSビジネスでは、ある調査会社から大型案件を受注。消費者の購入分析を行う特殊な端末を開発した。近く同端末8000台を納品する予定だ。

 井手社長は、「EMS企業との提携で、当社が得意とする組み込みソフト開発ビジネスの進展につながった」と自信をみせる。

 04年度(05年3月期)上期の売上高は、組み込みソフト開発事業を中心とした「情報通信ソリューションサービス事業」が好調だったことから、106億7800万円(前年同期比20.5%増)と堅調な伸びを示した。デジタル家電機器や携帯電話などの案件が急速に増えており、「当面は、売り上げを伸ばせる」としている。もっとも、「新規参入企業が増えている。当社の強みをさらに発揮し、競合他社との差別化を明確にしなければならない」として、EMSビジネスに着手した。今後は、医療、環境分野などを切り口に、顧客企業にアプローチをかける。

 組み込みソフト開発事業を生かしたビジネスについては、ソフトウェアを組み込んだハードウェアの評価・検証を行っており、携帯電話などの組み込みソフト開発の拡大に弾みをつけた。同ビジネスの今年度上期の売上高は3億7000万円。「粗利率は約30%」と、高い利益率を確保している。
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