NEC(金杉明信社長)は、グループ会社含め業務で活用しているパソコン10万台への「ウィンドウズXPサービスパック2(SP2)」の導入をこのほど完了した。SP2は、従来のサービスパックにはなかった大幅な機能強化が実施されていることから、社内への導入を見送る企業も多かった。NECは事前検証を徹底したことで、SP2への切り替えをスムーズに行えたとしている。

 NECでは、グループ会社も含め、16万台のパソコンが稼働しており、そのうちウィンドウズXPパソコンは10万台。通常のサービスパックはリリース後3か月以内に社内に導入することがルール化されているが、「SP2についても、これまでのサービスパックの導入スケジュール通りとするべきかどうか、社内でも議論された」という。検討した結果、SP2についても3か月で評価を行い、導入することが決定。これはSP2の機能強化がNECが社内システムで重視しているセキュリティ機能に焦点を当てていることに加え、NEC自身がITベンダーであったことに起因する。

 NECでは「(NECは)パソコンメーカーであり、9月以降に発売したパソコンにはSP2を導入したウィンドウズXPをインストールしている。社内のパソコンへの導入が遅れれば、パソコン事業にも影響があるとの観点から、SP2の早期導入を決定した」(東内章・システム運用統括部シニアマネージャー)としている。

 そのため昨年9月から3か月間は、社内で利用しているアプリケーションなどの検証を実施し、同11月からSP2の導入を開始した。

 社内のセキュリティ管理者を対象に昨年9月に実施した説明会では、各部署ごとに利用しているアプリケーションの検証に必要な情報を説明。当日来ることができなかった担当者向けに、説明会の様子を収録したビデオやストリーミングを提供するなどして、検証がスムーズに進むような環境作りを整えた。

 導入作業開始後は、作業がどの程度進んでいるのかを把握するために、社内開発したセキュリティソリューション「CAPS」を活用。これを利用することで、ネットワークに接続されたマシンの台数や、管理対象パソコンの台数、セキュリティパッチ未適用パソコンの台数などを把握し、SP2の導入を進めていった。

 実際にSP2を導入した後は、「予想に反して、大きなトラブルはほとんど起こっていない。社内のヘルプデスクへの問い合わせも少ない」(黒崎時廣・アウトソーシング・Eサービス構築運営本部ITインフラサービスグループマネージャー)と当初懸念されていたような、不具合はなかったという。

 ただし、事前の検証作業は不可欠であることから、「利用している他社製アプリケーションは、メーカー側で対応状況を明らかにしてくれなければ、企業側としては対策が取りにくい。今後、アプリケーションの選択時に、メーカーの情報公開の姿勢も選択基準として加味されていくことになるのではないか」(真田美穂子・IT戦略部マネージャー)とソフトメーカーなどの情報公開の姿勢が重要だとしている。