ソフトバンク・フレームワークス(SBF、中本浩社長)は来年度(2006年3月期)、グループ外企業の物流を受託する「戦略的物流アウトソーシング事業」の売上高を1.5倍に拡大させる方針を明らかにした。同社は、昨年末から品質管理規格の国際標準やプライバシーマーク(Pマーク)認証を相次ぎ取得。これを機にソフトバンクグループの物流で蓄積したノウハウを生かした「ローコスト物流」をソフトウェアベンダーやパソコン周辺機器メーカーなどに提案して受託増を図る。

 同事業は「チーム・ロジスティクス・ソリューション」として、01年11月に開始した。すでに、ジャストシステム(「Just My Shop」のBtoC物流など)やアドテック、オムロンなど、ソフトベンダーや周辺機器メーカー約30社と契約している。

「立ち上げから丸3年は、試行錯誤の連続だった。しかし、ここにきて、ようやく顧客から満足の声が聞かれるようになった。サービス品質や業務体制の整備も進み、事業拡大の体制が固まった」(和田悟・新規事業推進室室長)として、本格的な受託の拡大に乗り出した。

 ここ数年、親会社のソフトバンクBB(SBB)から管理コストの削減要求が高まったことで、輸配送や荷役、保管などシステム全体を抜本的に改善し、7年前に比べ約40%もコスト削減した。

 同事業では、この「ローコスト物流」のほか、SBBの物流を担う中で輸入業務代行や技術検証、組立加工、リワークなどのアセンブリ業務のノウハウを蓄積し、物流管理システム「IT-LIVES(ITライブス)」の自社開発にもつなげてきた。これを生かし、グループ外のメーカーからアウトソーシングを受託する。

 ソフトベンダーや周辺機器メーカーが独自に物流・倉庫拠点を構築するには、システム構築や倉庫の確保などで、数か月を必要とするが、同事業を利用すると数週間で立ち上げられる。

 さらに、ITライブスにより、リアルタイムなデータ更新や照会ができ、荷主はいつでも商品の在庫状況などを把握できる。

 和田室長は、「当社がメーカーの倉庫を代行しているので、SBBへ納品する商品は、配送費用が無料。SBBに卸さない商品もSBBの低コストの配送運賃で物流できる。SBBの物流で圧倒的ボリュームの商品を扱っているからこそ、これだけのコスト削減ができる」と強調する。

 物流費に関心をもつ経営者が少ないといわれるIT業界に対し、同社の物流アウトソーシングを活用する有用性を訴える。

 また、SBFは「アウトソーシングの信頼を高める」(和田室長)ため、品質管理やセキュリティを徹底させた。昨年12月には品質保証の国際標準規格「ISO9001」、今年3月にはPマークとISMS(情報システムリスク管理)をそれぞれ認証取得。同事業を本格化させる体制を整備した。