【ソウル発】韓国移動体通信最大手、SKテレコム(SKT)の子会社で携帯端末製造会社のSKテレテックが国内市場での端末事業拡大を発表後、既存の端末製造各社から激しい抵抗を受けている。SKテレテックは今までSKT専用800MHzのセルラー端末を製造していたが、SKTの大々的な支援で今年から競合社のLGテレコム(LGT)や韓国通信フリーテル(KTF)の加入者も使える1.8GHzのPCS(パーソナルコミュニケーションサービス)端末を製造すると発表したからだ。SKテレテックの端末は韓国の若い世代に人気があり、スライド式携帯、MP3携帯などをヒットさせた。機種変更するためにナンバーポータビリティを利用してLGTやKTFからSKTへ携帯電話事業者を変えるユーザーも多い。SKテレテックは市場独占を防ぐため、年末まで年間120万台しか販売できないよう制限されている。しかし同社は、セルラー携帯だけが制限対象でPCSはそうでないとし、海外市場進出のためにも国内市場でこれ以上規制されたくないと考えている。

 携帯電話ユーザー同好会がネットで実施した世論調査でも、68.8%が市場の自由競争に任せるべきで特定企業を規制するのは正しくないと答えている。規制されているためSKテレテックの端末の値段は高く、結局その負担は消費者のものになっているという意見もある。

 SKテレテックは、韓国国内向けに新製品のラインアップを大幅に補強し、会社設立から最大規模となる年間10機種以上の先端端末を発表する計画を立てている。まず4月中に、SKTの子会社が運営している衛星DMB(衛星モバイル放送)用携帯をいち早く発売し、本格化し始めた国内DMB市場を先導していく戦略だ。端末製造業界では、「SKTがキャリアとしてコンテンツ市場も支配しているなかで、端末市場まで掌握してしまう可能性がある」と懸念している。

 韓国では、KTFもKTFテクノロジーズ(KTFT)という端末製造子会社を持っており、自社専用の携帯を発売している。LGTはグループ会社のLG電子が端末を製造しているが、LGT専用ではない。
趙章恩(チョウ・チャンウン=ITジャーナリスト)