エムオーテックス(MOTEX、高木哲男社長)は、ゴールデンウィークの連休明けから100ライセンス以下の小規模事業者を対象にネットワークセキュリティ管理ソフト「LanScope Cat5(ランスコープ・キャット5)」の拡販に乗り出す。4月の個人情報保護法全面施行で、日常的に個人情報を取り扱う企業の需要は拡大したものの、これまで個人情報を意識してこなかった中小企業の対応は依然として不十分。企業全体の約9割を超える従業員数100人以下の小規模事業者に対して、思い切った低価格で訴求することで、ネットワークセキュリティ管理ツールの普及促進を図りたい考えだ。

100ライセンス以下の小規模事業者狙いに低価格で
個人情報保護法に対応、セキュリティ需要取り込む

 同社はこれまで、大手企業を中心にネットワークセキュリティ管理ソフト「ランスコープ・キャット」シリーズを提供してきている。個人情報保護法の全面施行を踏まえ、金融機関やサービス業などの需要が拡大し、今年3月末時点の導入件数(ライセンス数)は当初予想を上回る144万件に達している。

 個人情報保護法では、情報漏えい対策として、ポリシー作成と社員教育に加え、アクセスログの作成も必要になるため、個人情報を取り扱う機会の多い企業では、ネットワークセキュリティ管理ツールの導入が加速した格好だ。

 しかし、サービス業などのように個人と直接的に接する業種以外では、情報漏えい対策の意識が十分に浸透していないのも現状。特に小規模事業者には、そうした傾向が強い。その一方で、小規模事業者では情報漏えい対策のコスト負担も大きく、導入費用が膨らむ従来の価格体系では普及促進に結びつきにくいと判断。小規模事業者向けに、従来の3分の1から5分の1という思い切った価格設定を行うことにした。

 製品の機能や販売チャネルは、従来と同じ。小規模事業者向けの場合、大手企業に比べ収益性は低下するが、販売会社にとっては情報漏えい対策を切り口として、これまでアプローチしてこなかった企業との接点が持てる。このため、他の取扱い製品を含めた新たな顧客層の獲得が可能になる。

 一方、エムオーテックスにとっては、企業の情報漏えい対策の意識が高まり、将来的な顧客の囲い込みにも効果が期待できる。個人情報保護法施行に関連した需要が一巡した後についても、両者にとって安定したビジネスに結びつけるきっかけとしたい考えだ。