CADシステム開発の福井コンピュータ(福井市、小林眞社長)は、コンシューマ向けの住宅設計支援サイト「家いろいろドットコム」の機能を大幅に拡充する。今年度(2006年3月期)中にも住宅内部の間取りを設計できる機能を追加し、コンシューマ自らインターネット上で住宅の簡易的な設計ができるようにする。具体的な設計や施工については同社建築CADユーザーの住宅メーカーや工務店などに誘導することで、顧客企業のビジネスを側面から支援する。

 今年6月に開設した「家いろいろドットコム」では、さまざまな種類の玄関ドアや外壁材、ユニットバスなどを閲覧することができるが、今年度末までには、これら建材データを使った間取り設計ができるようにする。コンシューマが簡易的に設計した住宅データは、福井コンピュータの建築CADソフト「アーキトレンド」シリーズを使う工務店などに活用してもらうことで、よりスムーズな住宅設計を可能にする。建材データはアーキトレンド向けに建材メーカーなどから提供されたもので、建材メーカーの商品の拡販にも役立てる。

 現在、住宅購入の中心は「団塊ジュニア」と呼ばれる1970年代前半に生まれた世代が占めており、この世代は「インターネットを使って自分で住宅に関する情報を積極的に収集する」(金牧哲夫・常務取締役建築事業部長)傾向が強い。

 同社は、情報リテラシーの高いコンシューマを取り込むことで、住宅メーカーや建材メーカー、工務店など住宅建築に関わる事業者全体のビジネスの活性化を促進する。ユーザー企業のビジネスが活性化すれば、「アーキトレンドの拡販」(橋本彰・取締役営業本部販売企画部部長)にも結びつくと考える。

 アーキトレンドは3次元建築CADの分野での販売本数シェアは「約半分」(橋本部長)を占めるという人気商品。今年度中の発売を予定している次期バージョンでは、原価計算や見積もりの機能を強化する。「家いろいろドットコム」などを活用して情報武装したコンシューマの要望に住宅メーカーや工務店が、原価計算や見積もりを迅速に行えるようにする。福井コンピュータの今年度連結売上高の見通しは前年度比4.4%増の65億円で、このうち建築CADソフト部門の売上高は同3.3%増の33億2000万円を見込む。