独立系システムインテグレータ(SI)のユーザックシステム(伊藤鎮男社長)は、中堅・中小の卸業向けの物流基幹業務システムに経営資源を集中する。これまでパッケージ化が難しかった中堅・中小の卸業者向け物流基幹業務システムのパッケージ化を進めることで差別化を図り、来年度(2007年6月期)以降、単体売上高ベースで年率20-30%の高成長を目指す。株式公開も視野に入れる。

 同社は、伝票発行システム「伝発名人」やEDI(電子データ交換)システム「EOS名人」など名人シリーズの開発を手がけており、過去20年間で累計2万本の名人シリーズを販売してきた実績を持つ。納入先の顧客の約半分を卸業が占めており、主要な顧客層であることから、今年7月1日から同社初の卸業向け物流基幹システムパッケージ「物流在庫名人」の販売に踏み切った。年内には物流基幹システムの第2弾として、アパレル業など色やサイズの詳細な指定が求められる卸業向けのパッケージ化も予定している。

 大手卸業向けの物流システムは、大手パッケージベンダーがすでに製品化しているが、1000万円規模の少ない投資で導入できる物流基幹システムは、「これまでほとんど例がない取り組み」(ユーザックシステムの小ノ島尚博・マーケティング本部取締役部長)と自信を示す。業種業態を限定し、機能を絞り込むことで価格優位性を高めた。別途必要になる機能は伝発名人など既存の名人シリーズの組み合わせやカスタマイズで対応する。

 今年9月までには、卸業の物流サービスの運賃コスト管理を行う「運賃管理名人」(仮称)の製品化や、今年度下期をめどに卸業の作業効率を高める作業分析ツールの製品化を予定するなど、中堅・中小の卸業向け業務システムのパッケージ化に力を入れる。

 今年7月1日以降、順次パッケージ化を進める「物流在庫名人」などの物流基幹システムパッケージは当面は直販が中心だが、今後2-3年かけて販売本数ベースで約半分をSIなどパートナー経由で販売する。今年度(06年6月期)の単独売上高は前年度比約4割増の23億円を見込んでおり、来年度以降は中堅・中小の卸業向けパッケージ戦略を加速させることで、年率20-30%の持続的な高成長を目指す。