グループウェア開発・販売のサイボウズ(青野慶久社長兼CEO)は、世界市場でのビジネス拡大を狙いに、8月初旬に研究・開発を目的とした全額出資子会社「サイボウズ・ラボ」を設立する。新会社では、グローバル市場をターゲットに置き、日本以外の他国のニーズや技術の先進性を探索して製品化に取り組む。来年にも情報共有機能をコンセプトとしたソフトを世界へ向けてリリースする計画だ。

来年、第1弾ソフトをリリース
ターゲットは世界市場

 新会社「サイボウズ・ラボ」は8月初旬の設立予定。資本金は1000万円で、サイボウズが全額出資する。代表取締役社長には、サイボウズの畑慎也・執行役員CTOが兼務で就任する。設立時は10人程度の社員でスタート、3年後をめどに20人に増やす。

 サイボウズ・ラボでは、「ワールドワイドで普及させることを目的としたソフトの研究および開発に専念していく」(畑執行役員CTO)。サイボウズが日本市場の要望を反映させたソフト開発・販売を中心に事業展開するのに対し、サイボウズ・ラボは、各国のニーズを反映し、グローバル市場で通用するソフトを提供していくことをコンセプトに、研究・開発を進めていく。

 事業方針やターゲットとする市場の違いなどから、サイボウズの1部門としてではなく、1企業として独立採算をとり事業展開するのが最適と判断したのが新会社設立の理由。オフィスも東京都文京区後楽にあるサイボウズ本社に対して、東京都港区赤坂に置く。

 畑執行役員CTOはサイボウズ・ラボの活動について、「世界で通用するソフトを作るためには、サイボウズの商品開発サイクルよりも長い期間を見越し、先進技術動向やニーズを追ったうえで、じっくりとソフト開発に取り組む必要がある。そのため、短期的な成果は求めず、3-5年間に1製品のペースで出していければ良い」と話す。このため、当面は売り上げ計画などの事業目標を立てない方針だ。

 製品のリリース予定については、来年にも情報共有を基本機能とした第1弾ソフトの販売を開始する予定。販売形態は、ウェブサイトからのダウンロード販売やパートナー経由の販売、自社で営業部門を持つか、サイボウズ本体に委託するかなど、詳細は決定していないという。

 「ソフトウェアのライセンスは無料に設定し、サポートやアップデート時に費用を徴収するなど、世界で普及させるための手法を検討している」(畑執行役員CTO)と、ビジネスモデルもサイボウズ本体とは違う戦略にする考えで、今後詳細を詰める。

 スタート時の社員約10人は、サイボウズの最新グループウェア「サイボウズガルーン2」の開発フレームワーク「CyDE2」を担当していたスタッフが中心となる。