ソフトバンクBB(孫正義社長)がソフトウェア開発・販売大手の仏アバンクエスト・ソフトウェアと昨年12月に設立した合弁会社、アバンクエストBB(伊藤陽介社長)が、本格的に活動を開始した。同社は、海外のソフトを国内市場に、国産ソフトを海外市場へ提供する目的で設立。海外ソフトの日本語版を供給する第一弾として、独ソフト会社が開発したデフラグ(ディスク最適化)ソフトをソースネクストが3月24日から販売を開始する。今年度(2006年12月期)は、20タイトル程度の海外ソフトを、自社製品に組み込む「国内パブリッシャー」に提供する計画。また、4月からは、日本の有力ソフトなどを順次海外に輸出する。

 ソースネクストが発売するソフトは「驚速ハードディスク」(価格は1980円)。パソコンを使用しない際に自動でデフラグを実行し、ハードディスクのデータアクセスを高速に保つ。アバンクエストBBが販売権を保有する独エーシャンプー社が開発したソフト。ソースネクストは「販売元」としてパソコン量販店などを通じ拡販する。アバンクエストBBは、販売本数に応じ一定のライセンス料金を得る。

 アバンクエストBBは現在、携帯電話関連ソフトやユーティリティソフトなど、海外の有力ソフト100タイトル程度をローカライズ(日本語に翻訳)する候補としてストックしている。同社は、ソースネクストやイーフロンティア、ジャングルなど、国内6─7社のパブリッシャーに候補ソフトを採用するよう働きかけを強めている。このうち、年度内に20タイトル程度が、国内発売に結びつきそうだという。

 一方、国産ソフトを海外市場へ輸出する計画としては、第一弾として、ビデオ編集ソフトやスパイウェア対策ソフトなど、国産ISV(独立系ソフトベンダー)が得意とする分野の製品を、「第2四半期(4月)以降に北米や欧州に投入する見通し」(伊藤社長)で、現在リサーチを進めている。

 国内ISVのなかには、独自に海外展開している例がある。しかし、ローカライズや現地サポート、販売網の構築などに限界があり、なかなか海外に進出できていない。「国内ISVの技術力は高く、世界に通用するソフトは多い。当社には、仏アバンクエストによる海外の流通・卸網やサポート体制ができているため、有力国産ソフトを輸出する機会が増える」と、仏アバンクエストの情報網を生かし、海外市場のニーズを調査したうえで、順次国産ソフトを輸出する計画だ。