オービックビジネスコンサルタント(OBC、和田成史社長)は、会計事務所や税理士事務所などに向けた新たなパートナー制度を開始した。約500事務所が加盟する現制度は、同社業務ソフトウェア「奉行シリーズ」の販売代理店の役割が大きかったため、「真に会計人の事業発展に有益な制度にする」(藤重洋・営業本部営業推進室マネージャー)という。会計事務所などは、報酬規定の撤廃や広告規制の緩和などにより、顧問先企業の獲得競争が激化している。OBCは、「奉行シリーズ」約50万ユーザーを会員事務所に紹介するほか、会計事務所の顧問先に同社製品を波及させることを狙う。新パートナー制度は、5年間で1000事務所の加盟を目指す。

 新パートナー制度の呼称は「ASOS(Alliance Of Accounting Office and OBC=アソス)」。入会金5万2500円(初年度のみ)と年会費6万3000円を支払えば加盟できる。

 ASOS会員になれば、スタートキットとして会計、給与、顧客管理の中堅中小企業向け業務ソフト「奉行シリーズ」87万1500円相当が提供され、顧問先への指導や自主学習ツールとして利用できるほか、バージョンアップや保守サービス、トレーニングなどを無償で行うことができる。また、同社は、自社の検索サイト「会計事務所ナビ」に事務所情報を掲載するほか、約10万部発行の奉行ユーザー会員誌「奉行Express」に、「電子会計」中級以上の取得者を載せるなど、奉行ユーザーへ広く宣伝し、新規顧問先の獲得を支援する。

 現制度「OSAP(OBC Solution Accountants Partner=オーサップ)」は来年3月で終了し、現会員に新パートナー制度への移行を促す。

 OSAPの会員は、現在約500事務所。この顧問先企業は約10万社ある。同社によれば、このうち1-2割に「奉行シリーズ」が導入されている。残りは、競合製品が導入されているか、「自計化」されていない企業だ。この顧問先企業に対し、ASOS会員は、優待価格で「奉行シリーズ」を販売することで、データ連携ができ、会計・財務処理のアドバイスが容易になり、企業の囲い込みが図れる。

 藤重マネージャーは、「現行の制度(OSAP)では、会員数をこれ以上増やすことができなくなっていた。会計事務所などが新規顧問先を獲得するために有益な制度に改めた」と話す。

 特に、中小企業向けのスタンドアローン版販売で同様のパートナー制度をもつ弥生やソリマチなどの会員切り崩しを図っていくほか、これから顧問先を開拓しようとする会計人を自社パートナーに引き入れることを狙っていると見られている。