【ソウル発】「デジタル俳優」製作事業が来年1月から政府主導の実用化事業として本格的に推進される。ETRI(韓国電子通信研究院)は、今まで情報通信部の先導基盤技術開発事業として推進されたデジタルコンテンツ研究団の「デジタル俳優」事業が大型国家研究開発実用化事業の最終推進課題として選定されたと発表した。

 韓国・科学技術部が主導している大型国家研究開発実用化事業は、大規模国家予算が投入された研究開発成果が実用化されたり、輸出につながるように省庁間の連携で課題を発掘し支援する事業だ。

 「デジタル俳優」というのはコンピュータ・グラフィックス技術を利用し、実際の俳優とよく似た仮想の俳優を作り、映画の中に登場させる技術だ。コンピュータ技術のなかでも最も難しいものとして評価されているだけでなく、今後、映像市場を主導する技術と見込まれている。

 最近日本でも封切られた映画「韓半島」をはじめ、数々の映画にこの技術が導入され、臨場感ある映像を披露している。

 ETRIのデジタル俳優研究チームのリーダーであるイ・インホ博士は、「デジタル俳優技術を通じてアメリカのハリウッド映画に負けない競争力を持つようになる」と述べ、「韓国版『キングコング』や 『ファインディング・ニモ』がもうすぐ誕生する予定なので、期待してほしい」と語った。

 ETRIは今後、実用化事業の推進により、韓国内におけるコンピュータ・グラフィックス製作のレベルがハリウッドやニュージーランドのレベルにまでグレードアップされることを期待し、将来的には韓国映画およびCG企業の海外進出も可能なのではないかとみている。

 また、ETRIは実用化事業推進のためのタスクフォースチームを構成し、支援策を多角化する計画だ。先に「デジタル俳優」関連事業が政府主導で進められていることから、技術ロードマップを作って研究開発の方向を決定し、参加人員の適正度などを把握したうえで主力研究開発事業として積極的に支援する。利益を追求する企業のように、経営させながら支援を行うモデルも検討しているようだ。

 来年1月から本格化される実用化作業には、政府投資150億ウォン、民間資本150億ウォン、総計300億ウォンの事業費が投入され、CG製作技術実用化および海外進出のために150-200億ウォン規模のファンドも創設される予定だ。
鄭載学(ジョン・ジェハク=BCNソウル特約記者)