業務ソフトウェア会社のピクシス情報技術研究所(吉井秀元社長)が9月初旬から5000本限定で無料ダウンロード提供した個人事業者向け新版青色申告ソフト「わくわく青色申告2」が、ほぼ1か月の間に“完売”した。同社は「認知度を高め、他社製品の乗り換えを促進する」(吉井社長)と、同時発売した新版のLAN対応会計ソフト「らんらん財務会計2アドバンス」も、会計事務所や司法書士、行政書士などが所属する事務所へ無償提供を開始している。当面、500事務所を目標に導入を促す。

 同社は「大手量販店市場は、弥生の独壇場。認知度を高め、独自戦略で対抗するしかない」(吉井社長)と、店頭販売を東京、大阪地区の駅前店に絞り、ネット直販や他社のネット通販など、弥生とは別の流通経路を開拓する。

 「わくわく青色申告2」(9975円)は、同社初の個人事業者向け青色申告ソフト。上位版の会計ソフト「わくわく財務会計2」の機能と同等の伝票入力や帳簿入力機能などを搭載している。初出荷を記念して9月初旬から無料ダウンロードを開始。他社製品から乗り換えを促し、シェア拡大を狙う。初年度は有料だけで2万本の販売を目指す。

 申告ソフトの店頭市場は、弥生が60%弱を占め、2位以下を40ポイント以上引き離している。ピクシスは、弥生と競合するチャネルだけでなく、自社の直販サイト「ピクシスe-Store」やネット通販などを中心に販売するほか、メールマーケティングなどで浸透を図る。

 一方、「らんらん財務会計2アドバンス」は、中規模企業向けとして3ユーザーを搭載。ITを活用して財務会計を処理する「自計化」を進めるのに際して、LAN環境を有効活用できるよう、他社同等製品に比べ、低価格化(4万8300円)した。吉井社長は「ユーザー企業の導入促進には、会計事務所などの経理処理のバックアップが必要になる。こうした顧問企業に当社製品を薦めてもらうため、毎月50事務所を目標に無償でソフトを提供していく」ことで、初年度2000システムの販売を目指す。