ソフトバンクBBは、携帯電話によるASPサービスを今年度(2008年3月期)上期中にスタートすることを明らかにした。対象ユーザーはSMB(中堅・中小企業)。携帯電話の加入者を増やすことが目的だが、将来的にはSMBによるSaaS(サービス型ソフトウェア)導入の活発化を狙っている。

 ASPで提供するサービスはメールやグループウェアなど。加えて、モバイルならではのサービスとして、携帯電話のデータを遠隔地から消去できるリモートワイプなどセキュリティサービスも用意する。流通事業である「コマース&サービス」の販売代理店を通じて拡販。草川和哉・コマース&サービス事業本部モバイル事業推進統括部営業推進部長は、「法人が携帯電話に加入するのは、業務で活用するため。利便性が高いサービスとしてASPで提供することに踏み切った」という。利用料金は今後詰めるものの、「月額で数百円程度。ユーザー企業が手軽にサービスを導入できるような料金体系にする」方針。

 携帯電話によるサービスを拡充するのは、「携帯電話加入者の増加を促進する」ため。ソフトバンクグループが通信事業者として携帯電話ビジネスに着手したことで、NTTドコモやKDDIが加入ユーザーを確保するためにサービスを拡充するなど競争が一段と激化している状況。後発であるソフトバンクにとっては、「ほかの事業者には真似できないサービスを提供しなければならない」。そこで、コーマス&サービスを中心に加入者を増やそうというわけだ。草川部長は、「ソフトバンクグループとして全方位で競争に勝つ」としている。

 また、最大の狙いはSMBによるSaaSの導入を促すこと。同社ではSaaSとスマートフォンを組み合わせて販売しており、金融や医療、保険などの業界で導入が進んでいるものの、「一般オフィスでは、ユーザー企業が少ない」と実情を語る。携帯電話でASPの利便性を訴えていくことで、次のステップとしてSaaS機能を搭載したスマートフォンの拡販につなげる。