理経(青柳勝栄社長)とテービーテック(佐分年治社長)の2社は、中小企業向けDR(ディザスタリカバリ=災害復旧)事業の本格化を図る。両社は昨年秋にストレージ分野で協業。今年6月からDR関連の製品・サービスとして「kumaDR」の販売を開始した。今回の協業をテコにストレージ事業を業績拡大の柱に据えることが両社の狙いだ。

 「kumaDR」は、NAS(ネットワーク・アタッチド・ストレージ)の統合や仮想化、遠隔地でのバックアップ、ウェブブラウザによる管理などの機能を搭載。テービーテックのソフトウェア「NASadapter」と、サーバーやストレージなどのハードウェア、構築費などをパッケージ化し、価格を398万円に設定した。他社の製品・サービスよりも3-4割程度は価格を低くしたことにより、SMBを中心に新規開拓を図っていく。

 販売は理経が担当。同社は、これまで自治体などに大規模な災害対策システムを提供してきた実績を持つ。法人市場での販売は、初の本格的な着手という。青柳社長は、「今回の協業で、ユーザーのすそ野を拡大できる製品・サービスの具現化が可能になった。大きなビジネスチャンスと捉えて拡販に力を注ぐ」考え。現段階で、すでに100社程度が見込み顧客となっており「(発売から3か月が経過した)9月までには10社程度、初年度で50社への販売が見込める」(熊丸善夫・執行役員システム技術部長)と試算する。さらには、日本IBM経由で販売代理店網の体制を整える予定で、テレセールス部門とパートナーシップが組める可能性が高く、同部門が確保する約2000社の顧客に対してアプローチできる素地が固まるという。体制を整備することによって、「SMB向けストレージ事業として、今後3年間で100億円を目指す」(青柳社長)。

 一方、テービーテックは自動車業界でのソフト開発が中心だったが、「安定した収益を確保するため、受託開発のノウハウを生かしたソフトのパッケージ化をビジネスとして確立させる」(佐分社長)方針を掲げており、その1つとしてNAS仮想化ソフトのパッケージ化を果たし、今回の協業につながった。「パッケージ製品の売り上げ比率を現状の3割から来年度に5割程度まで引き上げる」という。売り上げ成長率では、来年度に現状の2倍に膨らむと見込む。森下学・ビジネスソリューション部アプリケーションソフトビジネス室長は、「今回の協業で確固たる販売体制を構築できたことは大きい」と期待する。

 両社では、今回のパッケージ化を契機に中堅企業を対象としたDR関連の製品・サービスの提供も検討していく。