PDF作成ソフトのベンチャー企業、スカイコム(荒武捷二社長)は、SaaS(サービス型ソフトウェア)で高速PDF変換サービスを開始した。日本で初めてとなるセールスフォースの米国版「AppExchange」で提供。今年度(2008年3月期)の利用者数は5000人、来年度は3万人を狙う。

 スカイコムの高速PDF変換サービス「NinjaPDF for AppExchange」は、他社製品に比べ最大20倍で高速処理ができることが特徴。これまではパッケージソフト「skyPDF」を提供していた。清板ゆかり・マーケティング部長は、「文書の電子化が進んでいるなか、全社規模でPDF導入が増えている。一方、アプリケーションコストや運用管理の軽減が求められている。そのため、SaaS提供でニーズに対応していく」としている。

 SaaS方式であれば、利用目的の変化や利用者数の増減に対応できるほか、いつでも利用の可否ができるという柔軟性を持つ。国内PDF市場で、大手メーカーのアドビシステムズが知名度とシェアともに高い。「とりあえず使ってみる」と、ユーザーがスカイコム製品を意識することがSaaS提供の最大の狙いとしている。

 SaaSプラットフォームとして採用したのは、米国版の「AppExchange」。日本からの参入は初めてとなる。「ワールドワイドを視野にいれたほうがユーザーを急激に増やせる」との判断からだ。そのため、英語だけでなく日本語を含めた19言語をサポート。インストールする際は英語版であるものの、「ウィザードに従った簡単手続きであるため、誰でも手軽に利用できる」としている。利用料金は、1ユーザーあたり月額で5ドル(約570円)に設定した。

 今後は、セールスフォース日本法人とのパートナーシップも深めていき、08年春までに日本語版「AppExchange」への対応も計画している。日本郵政公社がSaaSを導入したことから、「大きなポテンシャルがある」とみる。SaaSでの提供により、1強時代の国内PDF市場にベンチャー企業が一石を投じることができるかどうかに注目が集まりそうだ。