日立製作所(古川一夫社長)とバイセン(千田廉代表取締役)は10月9日、3軸加速センサーで計測した人の行動データをもとに、1日の消費カロリーや運動消費量を算出できるシステムを開発したと発表した。

 3軸加速度センサーを搭載した無線通信が可能なセンサーボックス「日立AirSense」と、3軸加速度データをもとに人の行動を識別するバンセンの運動・行動解析ソフト「メタボレンジャー」で構成するシステム。3軸加速度データをもとに、人の行動を「座っている」「歩いている」「階段を上っている」など十数種類に判別し、カロリー消費量や運動量を計算することで、従来の歩数計を用いた方法などより精度の高いデータを算出できる。

 運動指導を受ける患者が「日立AirSense」を腰に装着すると、行動をもとに計測されたデータが無線通信によってPND(Personal Navigation Device)やPDAに転送され、患者は自分の行動パターン、運動量やその速度を逐次、PNDやPDAで確認することができる。PNDやPDAに蓄積されたデータは、無線LANシステムによって自動的にバイセンやサービス提供者のデータセンターにも転送。3軸加速度データを解析し計算した運動量や消費量のデータをもとに、医師や保健師、管理栄養士は、糖尿病患者や糖尿病予備患者への保健指導、食事や運動指導を行うことができる。

 必要なデータが自動的に医師などに送付されるため、患者の負担を軽減できるとともに、より精度の高い計算データに基づいた指導を実現できる。医師などによるアドバイスや通院告知などは患者のPNDやPDAに送信し、患者が継続して運動を続けられるよう支援することも可能。

 将来的には、無線通信によってデータ転送ができる体重計や脈拍センサーを組み合わせ、運動量やカロリー消費量と体重データを一元的に管理できるようにする。さらに、脈拍センサーとの連携によって、過度な運動を行っている際には警告を行ったり、患者一人ひとりに適した運動量の指示や指導を行うことが可能になる。

 同システムは、メタボリックシンドローム症候群を予防・改善する特定検診と保健指導が開始される08年4月に製品化する予定。これに先駆け、センサーボックスで測定した3軸加速度データを外部メモリに保存し、オフラインで解析するサービスを11月から開始する。