NECネクサソリューションズ(渕上岩雄社長)は、顧客の業績変動に合わせて価格も変わる業績連動型ASPサービスの第一弾として、青果卸売会社向け販売管理サービス「ICHIBANSEICA for ASP・SaaS」を6月に発売する。サービス利用企業は業績が上がらなければ、安価なままサービスを利用し続けることができる形式で、導入障壁を下げた。顧客の業績と連動した価格設定は、ASPサービスでは例がない。

 業績連動型ASPサービスでは、サービスを利用した企業の業績が上がれば価格が上がり、業績が下がれば料金も下がる仕組み。ASPサービスは、一般的に月や年単位で利用料金が固定されており、価格が変動するケースはほぼ皆無。NECネクサが独自に考案した仕組みだ。

 新サービスは、青果卸売会社向けの販売管理機能をインターネットを通じて顧客先に提供する。顧客は自社でシステムを構築・管理する必要がなく、ネット環境とPCを用意すれば利用できる。荷受や加工、在庫・粗利管理など青果卸業務に必要な機能をひと通り提供する。NECネクサは2002年から青果卸売業向けパッケージソフトを販売し約20社の顧客を獲得しており、そのノウハウを取り入れ、業界特有の要望を反映させて開発した。

 価格は、1年目が全顧客固定で月額25万円。2年目以降はサービスを利用した前年同月の粗利益と比べて価格が上下する仕組み。最安価格は20万円で最高が60万円に設定した。顧客が持つ既存システムのデータ移行は別途料金を設定する。

 青果卸売会社は全国に約550社ある。そのうち、今回のターゲットは年商10-50億円の企業で約200社。NECネクサでは発売後3年間で20社の顧客獲得を目指す。

 大庭昇・第二マーケット事業本部青果市場特別プロジェクトマネージャーは、「統廃合が進む青果卸業界で、導入障壁を下げたサービスモデルを模索した結果、粗利益に応じて変動する形になった。今回のサービスは、業績にあわせて価格が変動するモデルが受け入れられるかという実験的な意味もあるが、セミナーやイベントを通じた直販営業で目標を達成したい」と語っている。

 NECネクサは、中堅・中小企業(SMB)向け事業を強化しているなか、顧客が自社でシステム構築するのに比べて少ない投資で情報システムを利用できるASP・SaaSサービスに力を入れる方針を示し、業績連動型のサービスモデルを打ち出した。今回の青果卸売会社向けサービスの売れ行き次第では、「他の業種向けパッケージやアプリケーションでも同じ価格形式でサービスを始める可能性がある」(大庭マネージャー)という。