レッドハット(廣川裕司社長)は、ミドルウェア「JBoss」事業拡大に向けて、パートナー支援制度の内容を拡充する。レッドハットの営業担当者が自ら「JBoss」の見込み案件を発掘してパートナーに紹介。システム導入の際には、レッドハットの技術者を派遣し、パートナーの構築・運用業務もサポートする新プランを4月に組み込む。これまで推進してきたPRなどのマーケティング分野に加えて、営業と開発の両面でも支援して、パートナーが「JBoss」を取り扱いやすくなるように図る。

 拡充した新支援制度で、「JBoss」を使ったシステム構築を手がけるITベンダーを、1年以内に現在の6社から20社まで増やし、顧客数を現在の50社から500社に増加させる挑戦的な計画を立てた。廣川社長は、全売上高を3年以内に2倍に成長させる中期目標を掲げており、中核事業として「JBoss」関連ビジネスに照準を合わせた。今回のパートナー支援制度の増強は、その一環として新たに4月から展開する。今後、OS分野で提携しているコンピュータメーカーやSIerに提携交渉を進める計画だ。

 制度推進体制としては、廣川社長直轄の専門組織を約20人体制で組織し、見込み案件の発掘と開発サポートを手がける。案件の発掘では、レッドハットが優良顧客となりそうな50-100社の企業を選び出して、専門部隊の営業担当者が直接アプローチする。案件がまとまりそうな場合は、パートナーに案件を紹介して共同提案。システム構築の際は、技術者を派遣する。

 廣川社長は、「ミドルウェアはOSの販売とは異なり、単にソフトを提供すればよいわけではない。パートナーとともに案件を受注して構築・運用を共同で手がけることで、パートナーにスキルを学んでもらい、成功体験を味わってもらう必要がある」と説明。ミドルウェア販売における独特のチャネル戦略の重要性を強調している。

 「JBoss」はOSSのアプリケーションサーバー群で、米レッドハットが米JBossを2006年6月に買収したことで、レッドハットの商品ラインアップに加わった。日本法人では、07年5月に「JBoss Enterprise Middleware」を発売し、本格的な営業活動を始めた。今年2月にはSOA(サービス指向アーキテクチャ)型システムを安価に構築できる新商品「JBoss Enterprise SOA Platform」をラインアップに追加。同製品は年額利用料金を210万円からに設定した戦略商品で、3月上旬に出荷開始している。

 JBossのパートナーは現在、野村総合研究所やNEC、サイオステクノロジーなど6社で構成されている。