Linuxディストリビュータのターボリナックス(矢野広一社長)は、PC向けLinuxOSの新版(開発コードネーム:マニクール)を6月末に発売する。4月下旬にはベータ版を提供予定だ。現版「Turbolinux version11 FUJI」の後継製品で、約2年半ぶりのメジャーバージョンアップとなる。フランスのLinuxディストリビュータと協業し、OSの基本部分を共同開発して刷新するほか、インテルの新CPU「インテル Centrino Atomプロセッサー・テクノロジー」にも対応させる予定だ。個人・法人両市場で販売し、Windowsに対抗する。

 新版は、OSの安定性などを左右する基本アーキテクチャを刷新、「後継製品というより全く新しいPC向けOS」(森蔭政幸・事業推進本部本部長)として開発中。欧州市場に強い同業のLinuxディストリビュータであるマンドリーバと共同で基本部分を全面改良する。

 PCだけでなくモバイルネット端末でも動作可能にする。インテルのモバイル端末向け新CPUへの対応を表明しており、同CPUの消費電力削減と処理能力向上をOSで図ることが可能な仕様にした。

 ターボリナックスは、競合他社がサーバー向けLinuxに開発・販売を集中するなか、PC向けOSにも注力する数少ないLinuxディストリビュータ。「Turbolinux version11 FUJI」では、Windows向けアプリケーションソフトを、同OS上で動作可能にする設計にし、Windowsとの互換性をアピールして対抗してきた。現在、法人・個人合わせて日本国内のPC向けOSのなかで、Linuxが占める割合は1%にも到達していない。森蔭本部長は、「かなり苦しい戦いだが、新版で巻き返したい」と意欲を示している。