内田洋行(向井眞一社長)と民間研究機関の国際電気通信基礎技術研究所(ATR、平田康夫社長)は、eラーニングシステムを商品化する合弁会社を設立し、5月から本格的に事業を始めた。

 合弁会社はATR Learning Technology(ATR LT)で、ATRが開発した音声基礎技術をベースに、英語学習のeラーニングシステム「ATR CALL」の販売に取り組む。文教市場をメインターゲットとし、民間企業の社内教育需要の開拓も視野に入れる。当面はシステム一式の売り切り方式による提供だが、将来的には一般コンシューマ向けにウェブでのサービス提供も検討する。

 出資比率はATRが55.6%、内田洋行が38.9%、合弁会社の会長を務める山田玲子氏が5.5%。ATRの研究成果をATR LTで商品化し、内田洋行や他の販売パートナーを経由して教育機関や民間企業に向けて販売する。内田洋行は文教市場でのビジネス実績が豊富で、「合弁会社の設立によりeラーニングビジネスを拡大させる」(向井社長)ことを狙う。

 ATR CALLは、ATRの音声情報処理メカニズムの研究に基づく学習メソッドや音声認識、分析の基礎技術をベースに、ネイティブスピーカーによる「大規模な音声データベースを実装」(山田会長)した。スピーキングとヒアリングに重点を置いた仕組みで、英会話の効率的な習得に威力を発揮する。ATR LTでは来年度(2010年3月期)、年商2億円規模を目指す。