世界的ネット大手のグーグルに挑戦する日本のベンチャー企業が注目を浴びている。2007年12月設立のロケーションビュー(池添吉則社長)だ。グーグルが地図表示「Googleマップ」の一機能として今夏に付加した「ストリートビュー」の対抗サービス「LOCATION VIEW」を昨年10月に提供している。

 「LOCATION VIEW」は、道路からみた地図写真を表示する無償のネットサービス。ブラウザから住所や電話番号、郵便番号などを入力すれば、その地点からの画像を360度閲覧できる。グーグルの「ストリートビュー」に似た機能だが、「LOCATION VIEW」では動画映像も閲覧できることが差別化ポイント。動画では、出発地点と到達地点を入力すると、移動中も動画で道案内する。また、静止画で過去の映像を閲覧することも可能で、例えば「この地域の1年前の写真が見たい」といった要望にも応えられるという。

 ビジネスモデルは、ページビュー(PV)や滞留時間を武器とした広告事業と、画像DB自体の販売、同サービスを活用した地図関連システム開発のためのSDKおよびAPIの販売だ。

 現在の表示可能な地域は東京23区のほか、神奈川県、愛知県、京都府、福岡県などの一部に限られ、過去写真も一部のエリアだけにしか対応していないが、東京23区に関しては私道などを除いて、ほぼ100%カバーする。9月1日には対応エリアを拡充するとともに、画面デザインを一新した。データ容量は現時点で数十テラバイトに達している。

 同サービスを企画・開発したロケーションビューは、不動産オークション・仲介事業のアイディーユー(IDU)と航空写真測量などのアジア航測との共同出資で設立された。「LOCATION VIEW」の企画段階から携わり、開発と営業も担当する兼原秀幸・営業推進本部取締役営業推進部長は、「約2年前にプロジェクトがスタートしており、その点ではグーグルに先行している。知名度がないベンチャーだが、動画機能を前面に押し出して存在感を高めたい」と、ネットサービスの巨人に正面から挑む意欲をみせている。