セキュリティ製品販売のアズジェント(杉本洋社長)は、スパム対策機器「PineApp Mail-SeCure」の価格を大幅に下げる。従業員数1000人程度まで対応する「同 2060」の価格を、従来に比べ約3分の1に引き下げた69万円に設定。「同 2060 SE」として11月に販売する。アズジェントはセキュリティ製品・サービスの総合商社だが、スパム対策機器では後発。思い切った値下げで「業界最安値」を前面に押し出しシェア拡大を狙う。

 「PineApp Mail-SeCure」は、イスラエルの情報セキュリティ会社パインアップが開発・販売する迷惑メール(スパム)駆除の専用機器。アズジェントは2年前に同製品の取り扱いを開始。スペック別に3モデル用意して日本市場で販売を始めた。2007年末時点での販売実績は約160台。これまでに導入した主な企業・団体はNTTデータや、約2000台のクライアントを持つ佐世保市役所など。

 アズジェントは主に海外ベンダーのセキュリティ製品を調達してユーザー企業に直販するほか、ITベンダーに再販する総合商社だが、スパム対策機器では出遅れた。競合のバラクーダネットワークスなどにシェアで劣勢にある。約160台の販売実績は計画値に若干届いていないという。2年前に市場参入した時も低価格を売り物にしたが、今回さらに価格を下げて低価格を再度訴求し、攻勢をかける。値下げしたのは、3ラインアップあるなかの最上位モデル「同 2060」で、182万円から69万円に値下げした。「同 2060 SE」に製品名称を変更し11月に発売する。

 また、値下げだけでなくラインアップも変更する。「同 2060 SE」の上位モデル2機種「同 3020」(220万円)と「同 3040」(275万円)を11月に投入する。その代わりに、従来あった「同 2060」の下位モデル2機種は販売を中止する。

 同社マーケティング担当者はラインアップの刷新に関し、「スパムの容量は増え続けており今後も増加するはず。ユーザー企業は100万円前後のスパム対策機器を購入・利用するケースが今は多いが、今後は既存機器よりも処理能力が高いミッドレンジ、ハイエンドモデルに切り替える可能性があるためラインアップする必要があると判断した」と説明している。スパム対策機器未導入ユーザーには、価格を大幅に下げた最下位機種を拡販し、買い替え需要には、新たに販売する中位・上位機種で攻める戦略だ。価格とラインアップの変更で、発売後1年間で300台の販売を狙う。