3Diは、ngi group(小池聡社長)の子会社で、3Dインターネット関連の開発を手がけている。同社は、3Dインターネットの標準化技術を研究開発するOSSコミュニティも主導している。今回、仮想空間サーバーを構築できるOpenSim(オープンシム)を販売開始した。標準化技術を使った商用の3D仮想空間サーバーソフトは世界初。

 小池聡社長は「3Dインターネットは、ブラウザ以来の大きな革命」と位置づける。だが、セカンドライフなど、既存の仮想空間は個々の世界が独自の技術で構築されている。インターネット以前の時代、PC通信ではニフティ、AOLなどのプレーヤーがいたが、その後ISPになるか、吸収合併などで姿を消している。そのため「クローズド環境では、旧来のプレーヤーは生き残ることができない」(小池社長)とみる。

 同社は昨年設立されたベンチャー企業で、社員の8割が海外の技術者で占められている。IBMなどの大手ベンダーも参加するOpenSim開発コミュニティには18人のコアデベロッパーがいるが、そのうちの4人が3Diの技術者。技術供与などの活動を行っている。今回発売した「3Di OpenSim Standard版」は、OSSコミュニティで培った技術を使った製品であるため、他の仮想空間やシステムとも連携が容易になっている。

 ソフトの提供にあたり、同社は「今後SIerなどと協業し、導入支援サービスなどのコンテンツを提供していきたい」としている。また、今年NTTグループと資本も含めた協業関係を結んだが「今後も、国内外含めたさまざまなITベンダーとのアライアンスを推進していく」(小池社長)とした。鎌田卓取締役/CTOは「このソフトを使えば、独自の仮想空間を作ることが可能で、また使っているユーザーがこの世界で何を見たのか、どこに行ったのかといった行動軌跡などのマーケティングのためのログも取得できる」と説明。そのほかのユーザー管理機能も備える。活用場面としては、不動産のモデルルームや、キャラクターコンテンツ、バーチャルオフィスや、オンライン学習サービスなどを想定している。特に、3Dは教育でも導入効果が上がっているとし、「実際の人物を使った、動画でもなくテキストでもない、その中間を表現したコンテンツが作れる。企業内研修などで使用する場合も、ビデオ作成者に対して、さまざまなフィードバックができる」(鎌田CTO)とアピールしている。