電子教材配信とペンタブレット融合

 システム・テクノロジー・アイ(松岡秀紀・社長兼最高執行役)とワコム(山田正彦社長)は、紙の教材を使わずに学習できる「ペーパーレス研修システム」で協業を開始した。地球環境に配慮して研修の際に利用する教材のペーパーレス化が進むことを踏まえ、両社の技術・製品を融合し、ソリューションとして構築。一般企業や大学などへの普及を目指し、両社の販売活動によって今後1年間で10案件の受注を狙う。

 両社で構築したソリューション「ペーパーレス研修システム」は、システム・テクノロジー・アイが提供する電子教材配信システム「iStudy Viewer」の表示入力インタフェースとして、ワコムの液晶ペンタブレットを採用した。

 集合型研修では、通常、紙の教材を用意し、講師が提示する「PowerPoint」を見ながら学習を行う。同ソリューションは、これと異なり、講義資料を講師の前に置く液晶ペンタブレットから進行に応じてリアルタイムに表示できる。講師側は、手書き入力機能を使用して、画面に表示されている電子教材に直接ペンで解説や図形を書き込む。

 同ソリューションには、VNC(リモート操作技術)を内蔵しているので、受講者用に液晶ペンタブレットを配置すれば、講師の書き込みを受講者用画面に反映できる。また、受講者は液晶ペンタブレットに直接メモを入れられる。受講者は講座資料データを自社で閲覧でき、受講中の講師や自身が書き込んだメモを加えて保存・印刷が可能だ。システム・テクノロジー・アイのLMS(学習管理システム)「iStudy Enterprise Server」が顧客側にあれば、すべての学習履歴・進捗や講座資料などを管理できる。

 システム・テクノロジー・アイがこのソリューションを開発したのは、ペーパーレス化を推進するためだ。同社はオラクルなどベンダー認定研修を請け負う教育事業を展開しているが、ベンダー側で講座資料をペーパーレスにする機運が高まっているのだ。松岡社長兼最高執行役は「当社の『iStudy Viewer』では、手書きメモを教材に書き込むことが困難で、操作性に弱点があった。ワコムの液晶ペンタブレットを採用することで、この問題を解消。これからの研修講座は、こういう形式になってくる」と話す。8月下旬から同社開設の東京・銀座教室で同ソリューションの運用を開始する予定だ。

 同ソリューションは、両社のパートナーなどを通じ販売する。(谷畑良胤)