バックアップ市場で3位以内に

 日本IBM(橋本孝之社長)は、バックアップ製品の「IBM Tivoli Storage Manager FastBack」のユーザーが好調に増加している。ストレージ関連ビジネスで、これまで苦戦していたSMB(中堅・中小企業)を新規顧客として獲得しており、国内マーケットでシェア3位圏内に入れる素地が固まった。

 同社は今年4月、ストレージ関連でアイ・オー・データ機器と協業した。日本IBMのFastBackを、SMBを対象としたアイ・オー・データ機器のHDD機器に組み合わせて提供。これにより、SMBを新規顧客として開拓できるようになり、約3か月が経過した7月の時点で「数十社が導入している」(西倉誠・ソフトウェア事業Tivoli事業部ブランドマーケティングマネージャー)と自信をみせる。

 アイ・オー・データ機器のHDDは大手ディストリビュータなどを経由して全国の中小SIerがSMBに販売しているケースが多い。こうした流通網の確立が奏功した。

 また、日本IBMでも1か月に1回の割合で販売代理店を中心に技術セミナーを開催。これまでに「100社程度が参加した」(薮田和浩・ソフトウェア事業Tivoli・第二テクニカル・セールス部長)という。なかには、ユーザー企業が訪れることもあり、商談に結びついたケースもあったようだ。

 バックアップに対する意識が低かったSMBが、ここにきて事業継続やコスト削減を踏まえてデータ・マネジメントに関心をもつようになってきていることも需要増大につながっている。そのため、「運用の手間がかからないことをアピールする」(薮田部長)としている。今年度(2009年12月期)末には、「ユーザー企業数を数百社規模まで引き上げる」(西倉マネージャー)としている。拡販策の1例として、1週間に1回の割合で実施しているサイトでのライブデモが挙げられる。

 製品の拡販に向け、一段と強化していくのは販売代理店への支援。東京・渋谷にある事業所で、定期的に販売代理店の技術者にハンズオン形式で検証できる場を無料で提供しているほか、3日間にわたって教育するトレーニングを実施している。これにより、「国内バックアップ市場で何としてでもシェア3位を獲得し、トップ圏内に入り込む」(西倉マネージャー)と鼻息を荒くしている。(佐相彰彦)