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キヤノン、オランダ大手のプリンタメーカーオセをTOBで連結子会社化へ

2009/11/17 21:43

 キヤノン(内田恒二社長)は11月16日、オランダのプリンタメーカーであるオセを連結子会社化することで同社と合意したと発表した。今後、株式の公開買付け(TOB)でオセの発行済株式の100%取得を図る。公開買い付け期間は2010年1-3月で、1株あたり8.6ユーロ(約1144円)での取得を目指す。

 オセは1877年設立の老舗プリンタメーカーで、一昨年度(08年11月期)の連結売上高は29億900万ユーロ(約3868億9700万円)。連結従業員数は約2万2000人(09年9月末時点)。産業用の印刷システムや高速大判プリンタの開発・販売を得意としている。

 キヤノンは今回、「技術・製品面での補完関係構築」と「グローバルな研究開発力の強化」、「グローバルの販売・サービス網と優良顧客の獲得」の3点の実現を図るため、オセの買収を決めた。

 「技術・製品面での補完関係構築」では、商業印刷用プリンタや屋外ディスプレイ用などの業務用大判プリンタなどに強みを持つオセと、オフィスやSOHO向けの複写機/複合機、デザイン事務所向けの大判プリンタなどに強みを持つキヤノンを融合させ、幅広いプリンティングソリューションの提供を目指す。

 一方、「グローバルな研究開発力の強化」では、それぞれが得意とする先端技術の研究開発成果の融合を図り、「グローバルの販売・サービス網と優良顧客の獲得」では、欧米を中心に世界100か国以上で事業展開するオセの販売・サービス網を活用することで、世界を網羅する販売・サービス体制を強化する。

 キヤノンは、2006年から推進する5か年の中期経営計画「グローバル優良企業グループ構想」フェーズIIIで、主要経営指標のすべてで世界トップ100社に入ることを目指している。

2009年9月に発売された、家庭向け複合機の最上位モデル「MP990」
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外部リンク

キヤノン=http://canon.jp/